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コラム

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新人なのに偉そうな態度を取る原因と解決策を徹底解説!




こんにちは、ビジネスメンタルトレーナーの伊庭和高です。

 

「新人なのに偉そうな態度を取る社員がいる」

 

業種や規模を問わず多くの会社において、

経営者や管理職など上司の方が直面する悩みです。

 

なぜ偉そうな態度をとっているのか、

理解に苦しむケースもあるでしょう。

 

しかも新人だからこそ、余計に思考回路が理解できなくなります。

 

ただしこのまま現状を放置すると、

周囲にも悪影響が出てしまいます。

 

「あの新人、何か偉そうなんだけど…」

部署内でこうしたウワサが立つほど、

人間関係がギクシャクし仕事にも影響が出るのです。

 

私はこれまで5000名以上のお客様の相談に乗りましたが、

今回は一般の見地とは異なる独自の視点で、

偉そうな態度を取る新人に何が起きているのかを解説します。




新人の心理背景

偉そうな態度を取る新人は、

心の中で何を考えているのか?

 

ここで間違えてはいけないのが、

「新人のくせに生意気だ」と考えること。

 

確かに偉そうな態度は生意気に見えますが、

冷静に考えればおかしなことなのです。

 

入社したばかりで会社での勤務経験も浅い新人が、

なぜか偉そうな態度をとっている。

 

どこか横柄な態度に見えたり、

上から目線に見えたりする。

 

「実際に仕事ができるかどうか」とは関係ない理由で、

偉そうな態度をとっている。

 

決して生意気なわけではなく、

本人も無意識のうちに偉そうな態度をとってしまっているのです。

 

「偉そうな態度をとる」という目に見える言動の背景には、

さまざまな心理があるのです。

 

この点に気づかず「新人のくせに生意気だ」で片付けても、

問題の本質は何も解決しません。

 

ますます偉そうな態度を取られたり、

逆に新人がつらくなって辞めてしまうこともあります。

 

つまり偉そうな態度を取る新人のパーソナリティにも注目する必要があるのです。

 

偉そうな態度をとってしまう新人が、

心の中で思っていることを解説します。

 

どれか1つに当てはまることもあれば、

複数に該当することもあります。

 

なめられない様にしている

周囲からなめられない様にするために、

偉そうな態度を取る人はいます。

 

「強がり」という言葉があります。

強いのではなく、強い様に見せているのです。

 

偉そうな態度で自分を大きく見せることで、

周囲からの意見や反論が出にくい雰囲気を作り出すことができます。

 

つまり偉そうにした態度を取るのは、

自分を守っている心理背景があるのです。

 

なめられて自分が不利な立場にならない様に、

あえて偉そうな振る舞いをしてしまっています。

 

上司に評価されたい

一瞬「どういうこと?」と思われたかもしれません。

 

「新人なのに偉そうな態度だな…」と思われれば、

逆に評価を下げてしまうはずです。

 

しかし新人の心理背景として、

偉そうな態度を取ることで、

仕事ができたり頼りがいがあると思われようとしているのです。

 

偉そうに堂々と振る舞っていれば、

逆に好印象を与えると思い込んでいます。

 

実際には真逆の印象を与えてしまうものの、

本人はそれが良いと思い込んでしまえば、

偉そうな態度を取ってしまいます。

 

自分の能力を過信している

「自分は仕事ができる」と思っている新人は、

入社直後から偉そうな態度を取ります。

 

もちろん実際に働いたことがないので、

仕事ができるかどうかは未知数です。

 

ですが過去の人生経験から、

「自分は仕事ができるはずだ」と過信してしまうのです。

 

たとえば学生時代のインターンで評価されたり、

就活で担当者に褒められた経験などです。

 

あるいは仕事に関係なくても、

勉強やスポーツ等で実績を出してきた場合、

「きっと仕事もできるはずだ」と思い込むことがあります。

 

これはダニングクルーガー効果と呼ばれ、

実際の評価と自己評価を正しく認識できず、

誤った認識で自分を過大評価してしまう現象です。

 

まだ仕事の評価が下されていないにもかかわらず、

自分の中で過大評価した結果として偉そうな態度を取るのです。

 

失敗を怖がっている

自信があるから偉そうなのでは?

 

この様な疑問を抱くかもしれませんが、

実は真逆なのです。

 

自信があるから偉そうなのではなく、

自信がないから偉そうに振る舞っているのです。

 

本当は、怖いのです。

 

怒られたらどうしよう…
失敗したらどうしよう…
仕事ができないと思われたらどうしよう…

 

こうした恐れが背景にあると、

無理して自分が仕事ができるかの様に振る舞うことがあります。

 

上から目線で振る舞ったり、

自分からマウントを取ろうとするのです。

 

失敗するのを怖がる気持ちが、

偉そうな態度に現れている状態だと言えます。




新人が偉そうな態度をとる外的原因

ここまで新人の心理背景を解説しましたが、

何もすべての原因が新人にあるとは限りません。

 

入社直後から偉そうな態度をとるだけでなく、

次第に態度が偉そうに変わることもあります。

 

もちろん新人にも原因はあるのですが、

上司や先輩社員に原因がある可能性を探ることは、

問題を解決する上で重要です。

 

「もし自分にも原因があるとしたら何か?」

 

考えうる原因を紹介します。

 

自信なさげに振る舞っている

もし上司が自信なさげに振る舞っていれば、

新人に「自分もそうして良いんだ」と勘違いをさせてしまいます。

 

周囲に気を使い過ぎたり

周囲からいじられたりと、

自信のなさは新人にも伝わります。

 

最初は敬意を払って接していたものの、

次第になめられてしまうのです。

 

結果として新人の態度も偉そうになってしまいます。

 

この場合、新人以外の同僚の態度も振り返る必要があります。

 

もし新人以外からも偉そうな態度を取られている場合は、

自信のなさが周囲に伝わっているからです。

 

周りと自分を比較する癖がある

周りと自分を比較する癖があると、

相手のことをネガティブに捉えやすくなります。

 

新人なのに偉そうという様に、

「〜なのに偉そう」という言葉には、

自分に自信がないからこそ相手の言動に動揺しやすい背景があります。

 

この場合は新人だけでなく他の人に対しても、

嫉妬や不満などネガティブな感情を抱いていることもあるのです。

 

周りと自分を比較すればするほど、

仕事の悩みも増えてしまうのです。

 

マウンティングをとってしまう

相手よりも自分の方が優位だと見せつけるような言動を、

心理学では「マウンティング」と呼んでいます。

 

新人に対してマウントを取るために、

「偉そうな態度を取っている」という視点で見てしまうこともあります。

 

自分に自信が持てていないからこそ、

マウンティングをしてしまうのです。

 

新人よりも自分の方が上に立とうと意識している状態です。

 

ですがマウントを取ってしまうと、

常に新人の言動が気になってしまいます。

 

一方で新人もやりにくさを感じてしまうので、

いつまでもストレスフルな状態が続いてしまいます。




どこが問題かを直接指摘する

「偉そうな新人の態度を改善するにはどうすれば良いのか?」

 

一般的にもよく知られた方法であり、

既に実行に移している人もいるかもしれません。

 

偉そうな態度をとっている人に、

やんわり改善を促しても効果はありません。

 

偉そうな態度を取っており、

それが周囲に悪影響を与えていると、

ストレートに伝える必要があります。

 

個別に伝えるのも1つですが、

あえて複数人が見ている場で伝えると、

「みんなが見ている」と新人も思い込み、

話を素直に受け止めてくれる可能性が高くなります。

 

ここで大事なのは、「なぜ問題なのかを伝えること」

 

「どんな悪影響を与えているのか?」

「具体的にどこが偉そうな態度なのか?」

 

偉そうな態度を取っているのが問題だと伝えるだけでなく、

具体的に何が問題なのかを突っ込んで伝えないと、

偉そうにしている人には刺さりません。

 

漠然と指摘をするのではなく、具体的に伝えること。

 

その意味でも、事前に何を伝えるかを整理しておくのが大事です。

 

直接伝えるだけで変わるとは限らない

「この方法を試したけど一向に変わらない!」

 

先ほどの方法を試しても上手くいかない声も、

私の所に多く届いています。

 

先ほどお伝えした方法は、

「新人に問題点を指摘する」方法です。

 

どれだけ丁寧に、具体的に指摘しても、

一向に理解しようとしない人もいます。

 

逆に反感を持たれてしまうことがあれば、

その後の仕事がしにくくなってしまいます。

 

実際に今回紹介した解決策を使っても、

新人の態度が変わらなかったという声もあります。

 

もちろん解決策を知るのも大事ですが、

新人とあなたの間に何が起こっているのかを解き明かすことが先決です。

 

偉そうな新人とあなたの間で起こっていること

「どれだけ頑張っても新人を変えることができなかった」

 

この様にコントロールできないことをコントロールしようとすると、

怒りや悲しみに襲われつらくなるだけです。

 

「もう無理だ」といった無力感に襲われ、

無意識のうちに新人への風当たりを強くしてしまうこともあります。

 

ただし冷静に考えてみると、

仕事でもプライベートでも、相手を変えることはそもそもできません。

 

「私の思い通りに動いて欲しい」と相手が思っていても、

自分が100%相手の思い通りに動くとは限りません。

 

自分にも相手にも心があり違う人間だからこそ、

相手を変えようとするのは無理なのです。

 

むしろ相手を変えようとするほど、

ストレスが強まり相手との関係も悪化します。

「相手は変えられず、変えられるのは自分だけ」

 

この考え方は心理学では主流であり、

『嫌われる勇気』が流行した心理学者のアドラーも、

課題の介入という形でこの考え方を説明しています。

 

今回の場合で言えば、

新人を変えようとしたり新人にだけ原因を求めても、

新人の態度が変わらない状態です。

 

そして変えられないことを一生懸命変えようとしても、

現状が変わらないので自信も失ってしまいます。

 

自信のなさは行動・言動・態度に表れます。

 

新人は偉そうな態度を取り続け、

上司は改善できずに悩みを抱き続ける。

 

これこそ、偉そうな態度を取る新人とあなたの周りで起こっていることの正体です。

 

どうすれば良いのか?

「偉そうな態度を取る心理背景はわかった」

「じゃあ一体どうしたら良いのか?」

 

こうした相談を受けることも多いですが、

ここまでの話を踏まえると結論が見えてきます。

 

結局のところ、上司であるあなたがしたいことは、

新人を変えることではなく、この状況から抜け出したいということではないでしょうか?

 

偉そうな態度を取る新人に悩む状況を抜け出したく、

新人を変えようと努力されたり、

新人の心理背景を知ろうとしてきたのだと思います。

 

ただし新人(相手)を変えることはできないので、

自分を変えたらいいということになります。

 

とはいえ、そもそもの発端は、

部下が偉そうな態度を取り、

しかも態度を改めようとしないことが根底にあります。

 

その場合、一体どうしたらいいのでしょうか?

 

次の記事で、ケースごとに具体的に解説をしてきます。

 

ちなみに今回のケースは新人に限らず、

部下の多くに見られる現象です。

 

広く部下に当てはまる内容として、

ケースごとに具体的な解説を行っていきます。

 

ケース1:上司の言うことを聞かない部下の3つの心理

ケース2:何度指導しても同じミスをする部下とあなたに起こっていること

ケース3:若手社員が社会人としてありえない態度を取る理由・メカニズム

ケース4:仕事ができると勘違いしている部下の心理

ケース5:積極性がない部下と上司のあなたの間に起こっていること

 

またどのケースにも共通して当てはまる、

部下との関わりに悩む上司が絶対知っておくべき心理背景も以下でまとめています。

◯:部下との関わりに悩む上司が絶対知っておくべき心理背景

 

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本日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました!






部下との相性診断

このコラムの執筆者

伊庭 和高

伊庭 和高(いば かずたか)

千葉県千葉市出身。
早稲田大学大学院卒。
教育理論や心理学を学ぶ中で100人にインタビューし、独自のメンタルトレーニング理論を確立。

卒業後は高校で世界史を教えるが、本当に伝えたいことはやはり心のケアであると気づき、2017年に株式会社マイルートプラスを起業し、8年で5,000人以上を指導。

2017年11月に株式会社マイルートプラスを設立。
役職や立場を問わず成果が出ることが評判を呼び、2020年4月に著書『ストレスフリー人間関係』を出版。
増刷しロングセラー中。
2023年10月に三笠書房・王様文庫より『声に出すだけでモヤモヤがすっきりする本〜たった5秒のメンタルケア〜』を出版。
『女性自身』(2023年9月19日号)にて、カラー8ページで特集されるなど、独自のメソッドに注目が集まっている。

「日本の元気は気持ちから!」をミッションにしている。
職場の人間関係や仕事の目標達成について、方法が体系立ててまとめられており、お客様の現状に合ったアプローチを取れることが強み。

また最近では企業研修を実施するなど、活動の幅を広げている。

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