カスハラする人の3つの心理とは?社員のメンタルヘルスに必見

こんにちは、ビジネスメンタルトレーナーの伊庭和高です。
今回はカスハラ(カスタマーハラスメント)をする人の心理背景を解説します。
クライアントからの理不尽で著しい言動や要求のことを、
カスハラと呼んでいます。
・高圧的・威圧的な態度
・人格否定
・度を過ぎた苦情
・無理な要求
・暴言や暴力
・セクハラまがいの言動
・執拗な嫌がらせ
これらを総称してカスハラと呼んでいます。
対面で接客をする際のお客様だけでなく、
企業間でのクライアントもカスハラの対象に含まれます。
最近ではカスハラの現象がメディアでも頻繁に報じられ、
社会問題化しています。
2024年末に厚生労働省よりカスハラ対策を義務づける方針が出されたこともあり、
カスハラ対策方針を独自に表明する企業も増えています。
カスハラする人の心理背景
確かにカスハラ方針を表明するのも大事ですが、
それだけでカスハラが完全になくなるとは限りません。
万が一カスハラを受けてしまっても、
社員が早く立ち直れるように対策をとることも重要です。
その意味でカスハラとメンタルヘルスは表裏一体なのです。
そこでこの記事ではカスハラをする人の心理背景を解説します。
「一体なぜカスハラをしてしまうのか?」
大きく3つの心理背景に分けられます。
どれか1つに該当することもあれば、
複数に当てはまることもあります。
不満が爆発した
クライアントの何らかの不満が爆発したことで、
カスハラと呼ばれる現象につながります。
たとえばスタッフがミスをしたことで、
不満が爆発し威圧的な言動をとるクライアントもいます。
スタッフによって対応が異なったことで、
怒りを爆発させて暴力や暴言に走るクライアントもいます。
もちろん理不尽で著しい言動や要求をするのは正当化されませんが、
カスハラとは不満が表面化した姿なのです。
気に入らない態度をとられた
クライアントにとって気に入らない態度をとると、
カスハラにつながることがあります。
「接客した店員の愛想が悪かった」
「大事に扱われていないと感じた」
「急いでいるのに待たされた」
気に入らないと感じることがあると、
カスハラにつながることがあるのです。
ただしクライアントの主観にも左右されるので、
何が気に入らなかったのかを特定するのは意外と難しいです。
「そんなことで?」と思うようなキッカケで、
カスハラにつながることもあります。
過去にされたことを根に持っている
「過去に雑に扱われた」
「過去に見下されているように感じた」
もし何度も対応したことがあるクライアントだと、
過去にされたことを根に持っているかもしれません。
こちらが悪意なくとった振る舞いを、
クライアントが気に入らないと感じているかもしれません。
そしてクライアントの我慢が限界を迎えた時に、
カスハラのような言動を引き起こすのです。
本人に原因がないこともある
ここまで3つの心理背景を解説しましたが、
実は自分に原因がないこともあります。
これは意外と見落とされがちなのですが、
自分とはまったく関係ない日頃の不満を爆発させるケースが意外とあるのです。
たとえば仕事や家庭がうまくいかず、
クライアントが不満をため込んでいるケースがあります。
そんな状況の中でたまたま目の前にいたスタッフが、
クライアントの日常の不満の吐け口にされてしまうのです。
これは完全にとばっちりですし、
クライアントに原因があります。
この現象はカスハラに限らず、
現代の多くの場面で見受けられます。
たとえばSNSで匿名で誹謗中傷をするのも、
ターゲットに原因がないこともあります。
その人が日常でのうっぷんをため込み、
SNSで発散させているだけかもしれません。
あるいは仕事でイライラすることがあって、
帰宅後に子どもにキツく当たってしまうこともあるでしょう。
このように本人に原因がないのに、
周りにとばっちりをぶつけてしまうことはよくあります。
そのとばっちりがエスカレートした状態が、
カスハラとも言えます。
カスハラする相手を変えることはできない
ここまで心理背景を解説してきましたが、
残念ながらカスハラする相手を変えることはできません。
これはすべての人間関係に言えますが、
相手の言動を変えることはできないのです。
相手の言動を思うままにコントロールすることなど、
どう考えても無理です。
対策をとることは非常に大事ですが、
カスハラする相手を変えることはできないのです。
この点を踏まえつつ大事なのは、
万が一カスハラを受けた時に社員が早く立ち直れるようにすること。
ショックを引きずり仕事がつらくなり、
休職や離職をしては本人・会社の双方に大きな損失です。
私は7000名以上のお客様と関わる中で、
社員が自力でメンタルを立て直す方法を体系化しました。
カスハラを受けないのが理想ですが、
日頃のクレーム等も含めメンタルが落ち込んだとしても、
長く引きずらずに済む方法です。
「カスハラに悩む社員を減らしたい」
「クレームやトラブルに負けない社員のメンタルを作りたい」
「カスハラによって社員の休職や離職を防ぎたい」
こうした依頼に対して、企業での研修や講演会を通してサポートしています。
社員が自力でメンタルを立て直す方法
そこで今回は独自の視点から、
社員が自力でメンタルを立て直せる方法を解説します。
これから紹介する2ステップを繰り返し実践することで、
カスハラやクレームを受けてもメンタル不調を引きずらなくなります。
私の研修の特徴として「社員のメンタルヘルスが自動化します」とお伝えしています。
社員それぞれが自力でメンタルを整えられるようになると、
結果的に日頃の仕事ぶりにも良い影響が生まれるので、
カスハラやクレームを未然に防げたり、必要以上に動揺しなくもなります。
自分で自分の気持ちを声に出す
まず最初のステップは、
自分で自分の気持ちを声に出すことです。
メンタルが落ち込んでいる人ほど、
自分の気持ちを声に出せていません。
声に出さず頭の中で考えているのです。
「理不尽なことを言われてしまった…」
「お客様の言動が怖かった…」
「カスハラやクレームがつらい…」
こうした気持ちを声に出しておらず、
頭の中でぐるぐる考えている状態です。
私たち人間の脳は頭の中で考えるほど、
ネガティブ思考が強まる習性があります。
一説では1日に頭の中で考える事柄の9割が、
ネガティブな内容とも言われています。
頭の中で考えネガティブ思考が強まると、
悩みが一気に飛躍してしまう傾向があります。
一度のミスやカスハラ・クレームによって、
「私はこの仕事が向いていないのでは?」と考えることもあるのです。
その結果として仕事が憂うつに感じ、
休職・離職へつながることもあります。
まず自分で自分の気持ちを声に出すことは、
社員がメンタル不調を立て直すために不可欠です。
「どうしたい?」と問いかける
そして自分の気持ちを声に出した後は、
「どうしたい?」と問いかけます。
「どうしたい?」の主語は自分自身です。
メンタルが落ち込んでいる時ほど、
自分を主語に問いかけていません。
自分以外の誰かや何かのことを、
先に考えているのです。
「した方がいい」
「するべきだ」
「しなきゃいけない」
「して欲しい」
「してあげる」
「してもらう」
たとえばこれらの言葉が浮かぶ人ほど、
自分以外の誰かや何かのことを先に考えています。
自分軸と他人軸という言葉がありますが、
他人軸で仕事をしている状態です。
他人軸なのでクライアントの影響を受けやすく、
いつまでもショックな気持ちを引きずります。
普段から「どうしたい?」と問いかけていると、
動揺する出来事があっても早くメンタルを立て直せます。
さらに言えば主体的に仕事ができるようになるので、
仕事の生産性やパフォーマンスも上がるのです。
大事なのは習慣化です
ここまで紹介した2ステップを、
普段の業務から意識して繰り返すことで、
社員が自力でメンタルを立て直せるようになります。
カスハラやクレームを受けても、
ショックを引きずらず気持ちを落ち着かせることができるのです。
ただし大事なのは「習慣化」です。
一度や二度だけ実践するのではなく、
何度も繰り返し実践することで変化が生まれます。
私は企業での研修や講演会において、
2ステップを繰り返し実践するためのコツをお伝えしています。
カスハラ対策のメンタルヘルスをすることで、
社員が安心して働けるようになることは間違いないのです。
「カスハラ対策に悩んでいる」
「社員の休職や離職につながる事態は避けたい」
「クレームやトラブルが発生した時のメンタルケア法を知りたい」
こうした課題があれば、
まずはお気軽にお問い合わせいただければと思います。
既に大手企業などで研修を実施した実績もありますので、
現状の課題とゴールなどをお話できればと思います。
また私が研修・講演会時に何を話しているのかを、
『人事担当者のためのメンタル支援ハンドブック』にまとめました。
無料でダウンロードできますので、
こちらも必要に応じて参照してください。
本日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
このコラムの執筆者

伊庭 和高(いば かずたか)
千葉県千葉市出身。
早稲田大学大学院卒。
教育理論や心理学を学ぶ中で100人にインタビューし、独自のメンタルトレーニング理論を確立。
卒業後は高校で世界史を教えるが、本当に伝えたいことはやはり心のケアであると気づき、2017年に株式会社マイルートプラスを起業し、8年で5,000人以上を指導。
2017年11月に株式会社マイルートプラスを設立。
役職や立場を問わず成果が出ることが評判を呼び、2020年4月に著書『ストレスフリー人間関係』を出版。
増刷しロングセラー中。
2023年10月に三笠書房・王様文庫より『声に出すだけでモヤモヤがすっきりする本〜たった5秒のメンタルケア〜』を出版。
『女性自身』(2023年9月19日号)にて、カラー8ページで特集されるなど、独自のメソッドに注目が集まっている。
「日本の元気は気持ちから!」をミッションにしている。
職場の人間関係や仕事の目標達成について、方法が体系立ててまとめられており、お客様の現状に合ったアプローチを取れることが強み。
また最近では企業研修を実施するなど、活動の幅を広げている。