ボアアウト(退屈症候群)の3つの原因と対策を徹底解説!
こんにちは、ビジネスメンタルトレーナーの伊庭和高です。
今回はビジネスパーソンからよく相談を受ける内容を取り上げます。
「仕事に退屈してしまった…」
「何だかモチベーションが上がらない…」
こうした気持ちを抱く背景に、
ボアアウト(退屈症候群)があるかもしれません。
ボアアウトの原因に対処せずいると、
仕事にも悪影響がでてしまいます。
今回は一般の見地とは異なる独自の視点で、
ボアアウトの原因や対策を解説していきます。
ボアアウトとは何か?
「仕事が退屈すぎてやる気を失った状態」
これがボアアウトです。
2007年にスイス人の企業コンサルタントが使用し、
現在まで定着している言葉です。
似た様な言葉にバーンアウトがありますが、
こちらは燃え尽き症候群のことです。
仕事に燃え尽きてしまったのと、
退屈な状況に陥ってしまったのでは、
やる気を失う背景が違います。
ボアアウトの症状
ボアアウトに陥ってしまうと、
具体的には以下の症状が見られます。
・モチベーションの低下
・虚無感
・自己肯定感の低下
・自己卑下感
・不安感
・気疲れ
・倦怠感
・ストレス
・心身の不調
どれか1つ症状が出ることもあれば、
複数の症状が出ることもあります。
いずれにせよ心身に影響が出るので、
次第に苦しい状況に陥ってしまいます。
ボアアウトに陥る3つの原因
ボアアウトに陥るのには、
大きく3つの原因があります。
どれか1つに当てはまることもあれば、
複数に該当することもあります。
仕事量が少ない
担当する仕事量が少なかったり、
急激に仕事が減ってしまった場合は、
退屈感を抱きやすくなります。
「何もやることがないな…」と思えば、
モチベーションも下がってしまうのです。
あるいは単純作業ばかりだったり、
同じ仕事を何年も繰り返していると、
ボアアウトを発症しやすくなります。
異動せず業務分掌も変わらずに、
特定の仕事ばかりこなすことは、
実はマイナスの現象を生むのです。
やらされている
仕事においても主体性は重要です。
やりたくてやっているのではなく、
やらされている仕事ほど退屈感も生まれます。
「やらなければ」
「やるべきだ」
こうした言葉を使いがちな人ほど、
ボアアウトも発症しやすいのです。
受け身の姿勢で仕事をしたり、
無理をして頑張り過ぎてしまうので、
ふとした瞬間に心が限界を迎えてしまいます。
周囲とのコミュニケーションが上手く取れていない
上司の顔色を伺ったり、
言いたいことを我慢しているのは危険です。
自分の気持ちを伝えないので、
望んでいない未来へと進んでしまいます。
仕事が十分に割り振られなかったり、
過小評価されてしまったり、
望んでいない仕事の担当になったりと、
良いことはありません。
気づけば退屈な状況も生まれてしまうのです。
ボアアウトの根本原因は自信のなさ
私はお客様に対して、すべての悩みの原因は自信のなさだと伝えています。
ボアアウトに陥ってしまうのも、
自分の自信のなさが根本的な原因です。
先ほどお伝えした3つの原因も、
自分の自信のなさが背景にあります。
自信があれば自分がやりたいことをやり、
主体的に働けています。
たとえ一時的に仕事量が少なくても、
自分で課題に気づき行動へと移せます。
周囲とコミュニケーションを取る上でも、
自分の気持ちを堂々と伝えられるのです。
一方で自分に自信が持てずにいれば、
周囲の目や評価を気にしてしまうことがあります。
やりたいことを抑え込み、
気づけばやらされる仕事が増えてしまうのです。
結果的に仕事量も少なくなり、
退屈な状況を作り出してしまいます。
幼少期の経験が影響することも
そして自分の自信のなさは、
幼少期の経験が影響することもあります。
生まれた時から自信のない人は、
どう考えてもいません。
泣きたい時に泣き、
笑いたい時に笑い、
欲しい物は欲しいと主張できていました。
それが大人になる中で少しずつ、
自信のなさが形成されていきました。
たとえば退屈感を感じるのも、
子供の頃から続いているケースもあります。
やらされて勉強をしてきたり、
人間関係に苦手意識のある人ほど、
ボアアウトを繰り返しているのです。
ボアアウトの短期的な対策
「いっそのこと環境を変えよう!」
異動や転職をすることで、
一時的に状況が変わる人もいます。
仕事量が増えたり、
新たな環境に刺激を受けることで、
退屈感を感じなくなるのです。
ですが悩みは何度でも繰り返されます。
環境を変えただけで自信のなさと向き合っていないと、
次第に退屈感を感じる状況を作り出してしまいます。
もちろん環境にも原因はありますが、
ボアアウトしてしまう自分にも原因はあります。
自分の原因と向き合うことをしなければ、
現状は根本的に解決しないのです。
ボアアウトを根本解決する方法
ここからは具体的に、
ボアアウトを根本解決する方法をお伝えします。
2つの方法を繰り返し実践することで、
退屈感を感じる現状から抜け出せます。
自分の気持ちを声に出す
まず最初の方法が、
自分で自分の気持ちを声に出すことです。
実はボアアウトに悩む人の多くが、
自分の気持ちを声に出していません。
声に出さず、頭の中で考えがちなのです。
私たち人間の脳は頭の中で考えるほど、
ネガティブ思考が強まる習性があります。
一説では頭の中で考える事柄の、
90%がネガティブな内容だと言われています。
退屈感を抱いてしまう時ほど、
頭の中で考えを巡らせる癖があります。
まずはどんな気持ちも、
自分で声に出して受け止めること。
これが現状を変える第一歩です。
「どうしたいのか?」と問いかける
そして自分の気持ちを声に出した後は、
「どうしたいのか?」と問いかけることです。
「どうしたいのか?」の主語は自分自身。
ボアアウトに悩まされる人ほど、
自分を主語にできていません。
自分以外の誰かのことを先に考えてしまうのです。
「するべきだ」
「しなければいけない」
「した方がいい」
「して欲しい」
たとえば上記の言葉は、
自分以外の誰かを主語にしている状態です。
あるいは「どうしたいのか?」ではなく、
「どうしたらいいのか?」と問いかけています。
自分を主語にして問いかけることは、
ボアアウトを抜け出すために不可欠です。
大事なのは「習慣化」です
ここまで紹介した2つの方法を使えば、
ボアアウトを抜け出すことができます。
ですが大事なのは習慣化。
1日や2日実践しただけでは、
根本的な変化にはつながりません。
そもそも退屈感を感じる様になったのは、
今までの仕事の日々で積み重ねられたもの。
自信のなさと向き合いながら、
2つの方法を繰り返し実践することで、
現状が好転します。
三日坊主という言葉がありますが、
三日坊主ではボアアウトに逆戻りしてしまいます。
私は自信のなさを克服し、
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本日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
このコラムの執筆者
伊庭 和高(いば かずたか)
千葉県千葉市出身。
早稲田大学大学院卒。
教育理論や心理学を学ぶ中で100人にインタビューし、独自のメンタルトレーニング理論を確立。
卒業後は高校で世界史を教えるが、本当に伝えたいことはやはり心のケアであると気づき、2017年に株式会社マイルートプラスを起業し、8年で5,000人以上を指導。
2017年11月に株式会社マイルートプラスを設立。
役職や立場を問わず成果が出ることが評判を呼び、2020年4月に著書『ストレスフリー人間関係』を出版。
増刷しロングセラー中。
2023年10月に三笠書房・王様文庫より『声に出すだけでモヤモヤがすっきりする本〜たった5秒のメンタルケア〜』を出版。
『女性自身』(2023年9月19日号)にて、カラー8ページで特集されるなど、独自のメソッドに注目が集まっている。
「日本の元気は気持ちから!」をミッションにしている。
職場の人間関係や仕事の目標達成について、方法が体系立ててまとめられており、お客様の現状に合ったアプローチを取れることが強み。
また最近では企業研修を実施するなど、活動の幅を広げている。