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中堅社員の退職が止まらない!5つの原因と3つの対策とは?





こんにちは、ビジネスメンタルトレーナーの伊庭和高です。

 

「中堅社員の退職が止まらない…」

 

これは経営者や人事担当者などが抱く悩みの1つです。

 

これから会社を背負っていく中堅社員に退職されると、

事業にも影響が大きく年齢バランスもいびつになります。

 

中途採用で即戦力社員を採用するのは良いですが、

彼らは短期間で転職するリスクもあります。

 

できれば中堅社員の退職を食い止め、

筋肉質な組織を作っていく必要があります。

 

今回は中堅社員の退職が止まらない原因を、

独自の視点から解説します。




中堅社員の退職が止まらない原因

 

新たにやりたいことができての退職など、

前向きな理由であれば良いですが、

ネガティブな理由での退職も多いです。

 

中堅社員が退職を決意するのは、

大きく5つの原因に分けられます。

 

いずれか1つに該当することもあれば、

複数の原因が組み合わさることもあります。

 

会社の人間関係が嫌になった

「私たち人間の悩みは、人間関係が根本原因だ」

 

これは『嫌われる勇気』で有名な、

心理学者のアドラーの言葉です。

 

この言葉には私も共感していますが、

つまり仕事の悩みも人間関係が根本的な原因です。

 

もし人間関係に悩んでいれば、

どんな社員でも退職を選択するでしょう。

 

同僚、上司や部下、クライアントなど、

仕事をする中で関わる人間関係にストレスを感じ、

限界を迎えた時に退職を決断します。

 

特に中堅社員になると組織で板挟みになる機会も出てきます。

 

板挟みは特にストレスを感じるので、

退職にもつながりやすいのです。

 

あるいは社長の振る舞いを見て、

ストレスを感じて退職を決断する人もいます。

 

・社長が高圧的だ

・社長が頼りない

 

こうした理由も退職につながるのです。

 

昇進のモチベーションが湧かなくなった

「昇進した上司が楽しそうに働いていない」

「むしろ負担ばかり増えている」

 

こうした気持ちを抱いていれば、

昇進することへの明るい未来は見えません。

 

昇進して待遇が良くなること以上に、

精神的な負担などの暗い面が見えてしまうのです。

 

それならば昇進を目指すのではなく、

思い切って環境を変えるために退職を決意する中堅社員も出てきます。

 

評価されていると実感できなくなった

中堅社員にもなれば、会社からの評価を強く気にします。

 

「他の社員に比べて評価されていないのでは?」

「やった仕事に対して評価が低いのでは?」

 

この様に評価に敏感になるのです。

 

若手社員であれば経験を積むことに切り替えられますが、

ある程度の年数を働いた中堅社員の場合は、

より良い評価を求めて転職する可能性が高まります。

 

会社や組織を見限った

「この会社にいても未来はない」

「この会社では成長できない」

「この職場にいては自分がダメになってしまう」

 

この様に会社や職場を見限ったことで、

退職を決断する人は意外といます。

 

周りの社員の働きぶりを見て、

あるいは会社の状況を見て、

見切りをつける中堅社員がいるのです。

 

また会社の掲げるビジョンと、

自身のビジョンが合致しなくなることもあります。

 

入社当時は共感できていたものの、

次第にズレを感じる様になると退職を選ぶのです。

 

自分に仕事が集中して限界に達した

中堅社員になったことで、

仕事が集中することがあります。

 

その結果、業務量が増えるほど心身ともに限界を迎えるのです。

 

たとえ給料に反映されたとしても、

メンタル的に限界が来てしまい、

退職を選択してしまうのです。

 

実際に退職すれば仕事が集中せず、

快適に働ける可能性もあるのです。

 

もう手遅れです

退職希望の中堅社員を必死に引き留めようとしても、

手遅れであることが多いです。

 

退職の意思を固めたということは、

彼らの中で気持ちの整理がついたということ。

 

再検討する余地はなく、

覚悟を持って退職届を提出しているのです。

 

だからこそ大事なのは、

退職ラッシュを繰り返さないこと。

 

会社として課題に向き合えていないと、

一定周期での退職が繰り返されてしまいます。

 

残された社員にも悪影響が及ぶ

また退職ラッシュは職場にネガティブな影響を与えます。

 

立て続けに退職者が出る状況は、

職場に少なからず動揺を与えます。

 

「会社を見限ったのでは?」

「何か不満があったのでは?」

 

あることないこと想像をかき立ててしまいます。

 

「あの人が辞めたなら自分も…」

 

今まで不満を抱いていた人が、

こぞって退職を申し出ることもあるのです。

 

つまり退職者が別の退職者を呼び、

中堅社員の退職が止まらなくなります。

 

実際、退職者が出れば別の社員に仕事の負担がのしかかります。

 

特定社員への仕事量の多さにつながり、

退職の流れが止まらなくなってしまうのです。

 

中堅社員の退職をどうすれば防げるのか?

もちろん退職者が一人も出ない職場はないです。

 

ただし退職ラッシュが発生したり、

ネガティブな理由での退職だと思われる場合は、

今すぐにでも対策が必要です。

 

・退職者に原因がある

・組織体制に原因がある

・社長(トップ)に原因がある

 

中堅社員の退職が止まらない原因は、

大きく分けると3つです。

 

割合は状況によって異なるものの、

この3つが複合的に絡んでいることが多いのです。

 

「中堅社員の退職が止まらない原因が、本人にあるとしたら何だろう?」

 

「中堅社員の退職が止まらない原因が、組織体制にあるとしたら何だろう?」

 

「中堅社員の退職が止まらない原因が、社長(自分自身)にあるとしたら何だろう?」

 

私がお客様から相談を受けた際は、

この3つの視点すべてを一緒に振り返ります。

 

どれか1つの視点だけで振り返ったり、

全く振り返らない視点があると、

問題はいつまでも解決しないのです。

 

3つの視点で振り返ることで、

客観的に現状を捉えることができます。

 

改善策1「どうしたい?」と問いかける

その上で今すぐ問いかけて欲しいのが、

「どうしたい?」という言葉。

 

「どうしたい?」の主語は自分自身。

 

著書の中でも詳しく解説していますが、

仕事で悩みに直面した時ほど、

自分を主語に問いかけるのを忘れています。

 

「私はどうすればいいのか?」という様に、

答えを周りに求め続けてしまいます。

 

これでは自分の中で結論を出せませんし

さらに問題が発生する可能性もあります。

 

「どんな会社にしたいですか?」

「どんな組織にしたいですか?」

「社員とどう接したいですか?」

「では具体的に、どうしたいですか?」

 

この様に語尾を「〜したい」で問いかけることを、

私はお客様に徹底して意識しています。

 

先ほど紹介した3つの視点を振り返ったあとは、

必ず「どうしたいですか?」と問いかけています。

 

「どうしたい?」と問いかけることで、

今後に取り組む行動が明確になり、

着実に現状を変えていけます。

 

改善策2:人間関係のストレスをなくす

先ほどもお伝えした様に、

仕事の悩みも突き詰めれば人間関係です。

 

著書『ストレスフリー人間関係』の中でもデータを用いて解説していますが、

本音の退職理由として最も多いのが人間関係なのです。

 

つまり人間関係のストレスをなくせば、

あるいはストレスを感じても自力で対処できる力を身につければ、

中堅社員の退職を未然に防ぐことができます。

 

・自分で自分の気持ちを声に出す

・自分と相手それぞれの原因を振り返る

・「どうしたい?」と問いかける

 

人間関係のストレスを手放す方法は、

著書やメンタルヘルスハンドブックでも解説してきました。

 

自分自身、そして社員がこの方法を実践し習慣化する必要があるのです。

 

改善策3:感謝の気持ちを伝える

感謝の気持ちを言われて嫌な気分になる人は、基本的にいません。

 

「いつもありがとう」でも良いのです。

 

普段から周りへ感謝の気持ちを伝える様に意識してください。

 

感謝の気持ちを忘れていたり、

感謝を伝えていないケースは意外と多いです。

 

また感謝の反対語は「当たり前」ですが、

当たり前だと思うほどダメ出しや指摘が増え、

結果的に中堅社員のモチベーションも低下してしまいます。

 

口癖の様に感謝の言葉を伝えることは、

中堅社員が居心地良く働くうえでも不可欠です。

 

大事なのは「習慣」です

ここまで紹介した方法を使えば、

現状を好転させることができます。

 

ですが大事なのは習慣化。

 

1日や2日実践しただけでは、

根本的な変化にはつながりません。

 

そもそも中堅社員の退職が止まらないのは、

今までの仕事の日々で積み重ねられたもの。

 

方法を繰り返し実践し習慣化することで、

現状が好転します。

 

三日坊主という言葉がありますが、

三日坊主では過去の自分に逆戻りしてしまいます。

 

私は本当に望む成果を出し続けるための秘訣を、

無料メール講座や著書で解説しています。

 

また個別に相談に乗る中で、

企業へのサポートプログラムも実施しています。

 

仕事の悩みを解決し成果を出したい場合は、

こちらもあわせてチェックしてみてください。

 

本日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました!






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このコラムの執筆者

伊庭 和高

伊庭 和高(いば かずたか)

千葉県千葉市出身。
早稲田大学大学院卒。
教育理論や心理学を学ぶ中で100人にインタビューし、独自のメンタルトレーニング理論を確立。

卒業後は高校で世界史を教えるが、本当に伝えたいことはやはり心のケアであると気づき、2017年に株式会社マイルートプラスを起業し、8年で5,000人以上を指導。

2017年11月に株式会社マイルートプラスを設立。
役職や立場を問わず成果が出ることが評判を呼び、2020年4月に著書『ストレスフリー人間関係』を出版。
増刷しロングセラー中。
2023年10月に三笠書房・王様文庫より『声に出すだけでモヤモヤがすっきりする本〜たった5秒のメンタルケア〜』を出版。
『女性自身』(2023年9月19日号)にて、カラー8ページで特集されるなど、独自のメソッドに注目が集まっている。

「日本の元気は気持ちから!」をミッションにしている。
職場の人間関係や仕事の目標達成について、方法が体系立ててまとめられており、お客様の現状に合ったアプローチを取れることが強み。

また最近では企業研修を実施するなど、活動の幅を広げている。

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