年上部下はやりづらい!原因は自信のなさです
こんにちは、ビジネスメンタルトレーナーの伊庭和高です。
今回のテーマは業種を問わず、
多くの方から相談を受ける内容です。
「年上の部下がやりづらい」
管理職や経営者など、
多くの人が抱く悩みの1つです。
どうしても日本では年功序列の風土があるので、
年上の部下にも年齢的な側面から気を使ってしまいます。
その一方で部下は部下ですし、
指示を出したり叱責する場面もあります。
頭ではわかっているものの、
上手く接することができずにいる人は多いです。
関係性が悪化したり、
余計な仕事が増えてしまったりと、
良いことは何もありません。
今回は一般の見地とは異なる視点で、
やりづらさを感じる原因や心理背景を解説します。
やりづさらを感じる年上部下の特徴
「なぜ年上部下にやりづらさを感じるのか?」
大きく2つの原因に分けられます。
どちらか1つに当てはまることもあれば、
両方に該当することもあります。
変なプライドがある
年上の部下に変なプライドがあると、
周りはやりづらさを感じてしまいます。
「自分の方が年上だから」
「自分の方が社歴や部歴が長いから」
こうした気持ちがあると、
態度や言動にも出てしまいます。
どこか取っ付きにくい印象を抱いたり、
攻撃的な視線を感じることもあるのです。
また以前までは上の役職にいたものの、
任期満了や降格で今のポジションに就いている人もいます。
「本当は自分の方ができる」と思っていると、
年下の上司を認めようとしないのです。
これも面倒な事態ですよね。
コミュニケーションが苦手
「相手の顔色を伺ってしまう」
「言いたいことを我慢しがち」
「何を言っているのかわからない」
そもそもコミュニケーションが苦手な年上部下だと、
やりづらさを感じてしまいます。
テクニックの問題というよりも、
人間性に問題があるケースもあります。
こちらの話が通じていなかったり、
相手の意見が上手く伝わってこなかったりと、
ストレスを感じやすくなります。
「年上だから…」という理由だけでなく、
コミュニケーションが苦手な理由もあって、
余計にやりづらさを感じてしまうのです。
やりづらさを感じる根本原因
私はぬいぐるみ心理学において、
すべての悩みの原因は自信のなさであると解説しています。
やりづらさを感じている原因も、
自分の自信のなさなのです。
変なプライドがあったり、
コミュニケーションが苦手なのも、
年上部下の自信のなさが背景にあるのです。
そしてここが重要なポイントなのですが、
人間関係は自分と相手がいて成り立っています。
お互いが関わっていることなので、
どちらか片方にだけ原因があることはあり得ないのです。
年上部下にやりづらさを感じる状況についても、
部下と上司のそれぞれに原因があります。
この点を自覚せず部下にばかり原因を求めても、
根本的には何も解決しません。
すべての悩みの原因は自信のなさであり、
自分の自信のなさが原因でやりづらさを感じてしまうこともあるのです。
「自分には具体的にどんな自信のなさがあるのか?」
3つ紹介します。
部下にどう思われるかを気にしている
「これを言ったらどう思われるのか…」
「反発されたらどうしよう…」
「部下の方が仕事ができるのでは…」
この様に年上部下の反応を気にしていると、
自分を抑えて関わる様になります。
部下の目線に立てば、
どこか距離がある様に感じてしまうのです。
「この人の本心がわからない」
「それなら自分も距離を取ろう」
部下も心を閉ざしてしまい、
お互いにぎこちない関係が生まれてしまいます。
「私は部下の反応を気にしているけど、あなたは遠慮せず関わってね」
逆の立場になればわかりますが、
これはどう考えても無理なのです。
周りにどう思われるかを気にしたり、
部下に気を使い過ぎてしまったり、
言いたいことを我慢したりするほど、
部下も心を閉ざしがちになるのです。
自分で自分を責めている
「何で仕事ができないんだ…」
「良い成果物が出せない…」
上司が自分を責めていると、
部下もやりづらさを感じる様になります。
「何を言っても自分を責め続ける」と思われ、
距離を置かれてしまうのです。
つまり見方を変えれば、
先ほどのやりづらさの原因2つを上司の側も出しているのです。
たとえば大事な場面で自分を責めてしまえば、
周りは気を使ってしまいます。
言いたいことも言えなくなり、
年上部下もストレスを抱えてしまうのです。
高圧的に接している
部下にキツく当たったり…
必要以上に部下をいじったり…
部下を叱ることが増えたり…
高圧的に接してしまえば、
部下も反発したり距離を取ります。
「どうせ何を言っても無駄だ」と部下が判断してしまうのです。
たとえ年上の部下だったとしても、
「どうせ何を言ってもわからないから」と思っていると、
どこか雑な対応をしてしまいます。
年上部下の目線に立てば、
高圧的な態度に見えてしまうことがあるのです。
ここでポイントになるのは、
高圧的な言動を取る人の中には、
自分が高圧的な言動を取っている自覚がないこともあるのです。
「これが普通だ」
「全然高圧的ではない」
この様に思いながら振る舞うことで、
部下の信頼を失ってしまうのです。
高圧的かどうかは、自分が決めるのではなく相手が感じることなのです。
関わり方を変えても心を開くわけではない
「自分自身に原因があるのでは?」
この意識を持つことは大切です。
どれだけ部下を変えようとしても、
自分が変わらなければ現状は変わりません。
「自分が変われば、結果として相手も変わる」
私が多くのお客様と関わる中で導き出した結論です。
相手を変えることはできませんし、
相手の行動をコントロールもできません。
ですが自分を変えることは、自分の意思でいくらでもできます。
自分が変われば自分の言動も変わるので、
それを受けた相手の反応も変わります。
部下にどう思われるか気にしなくなったり、
自分自身を責めなくなったり、
高圧的な態度を取らなくなるのです。
だからこそ、まずは自分自身が変わりましょう。
悩みの原因である自信のなさと向き合い行動すれば、
年上部下にやりづらさを感じることがなくなります。
私は自信のなさを克服し、
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本日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
このコラムの執筆者
伊庭 和高(いば かずたか)
千葉県千葉市出身。
早稲田大学大学院卒。
教育理論や心理学を学ぶ中で100人にインタビューし、独自のメンタルトレーニング理論を確立。
卒業後は高校で世界史を教えるが、本当に伝えたいことはやはり心のケアであると気づき、2017年に株式会社マイルートプラスを起業し、8年で5,000人以上を指導。
2017年11月に株式会社マイルートプラスを設立。
役職や立場を問わず成果が出ることが評判を呼び、2020年4月に著書『ストレスフリー人間関係』を出版。
増刷しロングセラー中。
2023年10月に三笠書房・王様文庫より『声に出すだけでモヤモヤがすっきりする本〜たった5秒のメンタルケア〜』を出版。
『女性自身』(2023年9月19日号)にて、カラー8ページで特集されるなど、独自のメソッドに注目が集まっている。
「日本の元気は気持ちから!」をミッションにしている。
職場の人間関係や仕事の目標達成について、方法が体系立ててまとめられており、お客様の現状に合ったアプローチを取れることが強み。
また最近では企業研修を実施するなど、活動の幅を広げている。