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心理的安全性とぬるま湯体質の勘違いとは?組織開発のポイント





こんにちは、ビジネスメンタルトレーナーの伊庭和高です。

 

今回は近年のビジネスシーンで話題の

「心理的安全性」について取り上げます。

 

・心理的安全性とは何なのか?

・心理的安全性が仕事にどんな効果を与えるのか?

・よくある心理的安全性の勘違いとは何か?

 

これらの点を解説していきます。

その上で独自の切り口から、心理的安全性についてまとめます。




心理的安全性とは何か?

 

アメリカのGoogle社が定義した言葉である「心理的安全性」

 

自社の生産性向上のために調査する過程で、

心理的安全性という概念を発見しました。

 

職場で何を言っても拒絶されず、

安心して発言することができる状態。

 

これが心理的安全性です。

 

上下関係や役職、年齢や性別、

異なる部門や職種を問わず、

誰もが平等に意見が交わし合える雰囲気や場のことを指します。

 

心理的安全性を満たした職場であるほど、

組織内で活発なコミュニケーションが発生します。

 

その結果、生産性が向上したり風通しが良くなったりと、

人材育成、業務改善、組織開発など多方面に好影響をもたらします。

 

心理的安全性のよくある勘違い

「従業員同士が仲が良ければ心理的安全性が満たされているのか?」

 

「社長と従業員が近い関係だと心理的安全性が満たされているのか?」

 

この様な疑問を抱く人もいますが、

それは間違っています。

 

気軽に冗談を言い合ったり、

仕事以外の雑談も頻繁にできたりと、

単に仲が良い状態は心理的安全性が高いとは必ずしも言えません。

 

むしろ生産性が下がってしまったり、

組織内の人間関係でトラブルが発生したりと、

ネガティブな側面もあるのです。

 

ぬるま湯体質という言葉もありますが、

単に仲が良いだけではぬるま湯体質になるかもしれません。

 

また心理的安全性を高めるためにルールを定めるのも、

本来の目的からは異なります。

 

「誰の発言も否定しないこと」

「発言後に周囲は拍手をすること」

「どんな発言をしても評価に影響しないこと」

 

たとえばこうしたルールを決めることで、

従業員が行動するきっかけを作ることはできるでしょう。

 

ただし「ルールだからやっているだけ」と思われたり、

「本心ではどう思っているのか?」と疑心暗鬼になったりと、

本当の意味で心理的安全性が高まるとは言えないのです。

 

心理的安全性とは「雰囲気」や「空気感」のことです。

 

誰が何を言っても否定されない、罰せられない雰囲気ができているかどうか。

目に見えない要素が多分に含まれているのです。

 

それこそ普段から従業員同士の仲が良くても、

いざ会議になると上司に遠慮して発言できなければ、

心理的安全性が高い職場とは言えません。

 

普段から仲が良いかどうかに関係なく、

いざ会議になれば遠慮なく発言できる状態が、

心理的安全性が高い職場だと言えます。

 

「この発言をして嫌われたらどうしよう…」

「発言後に居場所がなくなったらどうしよう…」

「評価が下がってしまわないだろうか…」

 

こうした心配なく誰もが発言できる状態は、

心理的安全性が高いといえるのです。

 

心理的安全性を高めるには?

ここまで心理的安全性について、

効果やよくある勘違いを紹介しました。

 

「私たち人間が悩む原因のほとんどは、人間関係によるものだ」

 

これは『嫌われる勇気』でも有名な、

心理学者アドラーが残したとされる言葉です。

 

つまり仕事の悩みも人間関係が原因であり、

心理的安全性が低いと人間関係の悩みも増加します。

 

休職や離職率が上がってしまったり、

組織内でコミュニケーションが円滑に進まないなど、

仕事にも悪影響が及んでしまうのです。

 

心理的安全性を高めることで、

最終的には会社の利益向上にもつながりますし、

従業員のエンゲージメントを高めることにも寄与します。

 

心理的安全性を高める方法については、

こちらの記事で特集していますので、で詳しく解説しています。

 

特に記事の後半部分で具体的な方法を解説しているので、

合わせて読んでみてください。

 

本日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました!



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このコラムの執筆者

伊庭 和高

伊庭 和高(いば かずたか)

千葉県千葉市出身。
早稲田大学大学院卒。
教育理論や心理学を学ぶ中で100人にインタビューし、独自のメンタルトレーニング理論を確立。

卒業後は高校で世界史を教えるが、本当に伝えたいことはやはり心のケアであると気づき、2017年に株式会社マイルートプラスを起業し、8年で5,000人以上を指導。

2017年11月に株式会社マイルートプラスを設立。
役職や立場を問わず成果が出ることが評判を呼び、2020年4月に著書『ストレスフリー人間関係』を出版。
増刷しロングセラー中。
2023年10月に三笠書房・王様文庫より『声に出すだけでモヤモヤがすっきりする本〜たった5秒のメンタルケア〜』を出版。
『女性自身』(2023年9月19日号)にて、カラー8ページで特集されるなど、独自のメソッドに注目が集まっている。

「日本の元気は気持ちから!」をミッションにしている。
職場の人間関係や仕事の目標達成について、方法が体系立ててまとめられており、お客様の現状に合ったアプローチを取れることが強み。

また最近では企業研修を実施するなど、活動の幅を広げている。

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