デメリットをなくす外部EAPの活用法とは?
こんにちは、ビジネスメンタルトレーナーの伊庭和高です。
今回は企業の人事担当の方や経営者の方、
産業医や産業保健師の方から定期的に寄せられる相談です。
従業員支援プログラム(EAP)を導入し、
社員のメンタル支援やサポートに乗り出す企業は増えています。
内部EAPと外部EAPに区別できますが、
社内でのサポートはもちろん外部機関や講師の力も借りて、
組織の状況に合わせたアプローチを取ることができます。
完全に自社内のリソースで実施する内部EAPに対し、
外部EAPの実施方法はさまざまです。
1社にEAPを完全に外注してしまうこともあれば、
基本的には社内でEAPを推進し外部講師を必要に応じて招く方法もあります。
私はぬいぐるみ心理学という独自理論を開発し、
これまで7年間で5000名以上のクライアントのメンタルケアをしてきました。
年齢や性別や職種や役職を問わず、
数多くの方に関わらせていただく中で、
企業でのセルフケア・コミュニケーション等の研修や講演会を実施してきました。
私の企業への関わり方は外部EAPになりますが、
外部EAPの導入を悩んだり検討している企業は多いです。
外部EAPのデメリットとは?
実は外部EAPの活用にはデメリットもあります。
これから解説するデメリットを避けることが、
外部EAPを上手く活用する上でのポイントになります。
十分な連携が取れていない
すべて委託するにしても、
一部だけを依頼するにしても、
外部EAPを活用する上で不可欠なのは連携です。
緊密に連携を取れる体制を構築しないと、
お互いの認識にズレが生まれてしまうでしょう。
「社員の外部EAP活用状況が十分共有されない」
「事前の依頼と違う内容を講演された」
こうした事態が発生する可能性もあるのです。
無駄なコストをかけてしまう
外部EAPを活用するには、
一定のコストが発生するでしょう。
もちろん必要なコストですが、
社内で完結するよりはコストが多くなります。
また外部EAPを活用する範囲が広がるほど、
こちらが必要ないオプションが付帯することもあります。
一見すると十分なサポート体制を提案されても、
実は社内の実態から見て不要なサービスがあり、
それにも追加で必要を払わなければいけないかもしれません。
デメリットをなくす外部EAPの活用法とは?
ここまで2つのデメリットを紹介しましたが、
外部EAPを上手く活用することで、
社内の課題解決へとつながるのも確かです。
「会社として何を目指していきたいか?」
まずは方針を決め、それを外部EAPに伝える必要があります。
そして方針に合致する外部EAPを選定する必要があるのです。
この点を意識して外部EAPを活用すれば、
求める成果が出やすい条件が整ったと言えます。
ちなみに私も企業でメンタルヘルスやコミュニケーション等の研修や講演会を実施してきました。
その意味で私も外部EAPの1つになるのですが、
私が重視している方針が「社員が自分で自分のメンタルを整えられる様になること」
独自のセルフケアメソッドを開発し、
研修や講演会でお伝えしています。
どれだけ内部・外部EAPを充実させても、
社員が活用してくれるかどうかはわかりません。
たとえばカウンセリングの相談窓口を設置しても、
実際の利用者は1割程度というケースもあるでしょう。
これでは期待する成果は出ませんし、
社内の課題解決にもつながりません。
もちろん誰かを頼るのも大事ですが、
大事なのは自分で自分の気持ちを立て直せること。
セルフケアの力を社員一人一人が身につければ、
内部・外部EAPを必要以上に充実させなくとも期待する成果が出るでしょう。
まずは社員がセルフケアできる様になり、
場面に応じてカウンセリング等の相談窓口を利用してもらう。
この様な仕組みを構築することで、
外部EAPのデメリットをなくしながら、
理想の成果を出すことができるでしょう。
目的やテーマや実施形態などは柔軟に対応していますが、
私が企業研修や講演会でお伝えしている内容は、
著書『ストレスフリー人間関係』や『声に出すだけでモヤモヤがスッキリする本』にまとめています。
・なぜ自分で自分のメンタルケアができる様になる必要があるのか?
・セルフケアの方法3ステップ
たとえばこうした内容をお伝えし、
その日のうちに1つでも実践できることを増やしています。
企業研修や講演会の実施については、
こちらのページでも詳細をまとめていますので、
合わせてチェックしてみてください。
また私が研修・講演会時に何を話しているのかを、
『人事担当者のためのメンタル支援ハンドブック』にまとめました。
無料でダウンロードできますので、
こちらも必要に応じて参照してください。
本日の内容が1つでも役立てば幸いです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
このコラムの執筆者
伊庭 和高(いば かずたか)
千葉県千葉市出身。
早稲田大学大学院卒。
教育理論や心理学を学ぶ中で100人にインタビューし、独自のメンタルトレーニング理論を確立。
卒業後は高校で世界史を教えるが、本当に伝えたいことはやはり心のケアであると気づき、2017年に株式会社マイルートプラスを起業し、8年で5,000人以上を指導。
2017年11月に株式会社マイルートプラスを設立。
役職や立場を問わず成果が出ることが評判を呼び、2020年4月に著書『ストレスフリー人間関係』を出版。
増刷しロングセラー中。
2023年10月に三笠書房・王様文庫より『声に出すだけでモヤモヤがすっきりする本〜たった5秒のメンタルケア〜』を出版。
『女性自身』(2023年9月19日号)にて、カラー8ページで特集されるなど、独自のメソッドに注目が集まっている。
「日本の元気は気持ちから!」をミッションにしている。
職場の人間関係や仕事の目標達成について、方法が体系立ててまとめられており、お客様の現状に合ったアプローチを取れることが強み。
また最近では企業研修を実施するなど、活動の幅を広げている。