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職場のカウンセリング窓口が利用されない4つの原因と改善策





こんにちは、ビジネスメンタルトレーナーの伊庭和高です。

 

今回は企業の人事担当の方や経営者の方、

産業医や産業保健師の方から定期的に寄せられる相談です。

 

職場でカウンセリング窓口を設置し、

社員のメンタルケアを推進する会社は増えています。

 

外部機関を活用するケースもありますが、

社内でいつでも相談できる窓口を設置することで、

社員のメンタル不調や休職を未然に防ごうとしているのです。

 

確かに試みとしては素晴らしいのですが、

「せっかく窓口を作ったのに利用されない(利用が少ない)」という声もあります。

 

私はぬいぐるみ心理学という独自理論を開発し、

これまで7年間で5000名以上のクライアントのメンタルケアをしてきました。

 

年齢や性別や職種や役職を問わず、

数多くの方に関わらせていただく中で、

職場のカウンセリング窓口が利用されない理由も見えてきました。

 

今回は独自の視点から原因と改善策をお伝えします。




職場のカウンセリング窓口が利用されない原因とは?

 

私がこれまでクライアントと関わる中で感じたのは、

職場のカウンセリング窓口が利用されない原因は4つあります。

 

どれか1つに該当することもあれば、

複数に当てはまることもあります。

 

評価やキャリアに影響すると考えている

カウンセリング窓口を利用することで、

自身の評価やキャリアに影響すると考える人はいます。

 

「守秘義務はあるけど、裏で情報共有されているのではないか?」

 

「相談へ行くことで出世ルートやキャリアから外れたらどうしよう」

 

決してそんなことはないのですが、

こうした疑念を抱いてしまうのです。

 

長い目で見て評価やキャリアに傷がつくと考え、

現在悩んでいることを相談せず溜め込んでしまう人もいます。

 

何を相談したら良いかわからない

悩みがないことはないのですが、

いざカウンセリング窓口を利用しても、

何を相談したら良いかわからなくなるケースがあります。

 

言葉が出てこなくなり、

何のための時間なのかわからなくならば、

そもそも利用しないと考えるのです。

 

もちろん口から言葉が出てこなくても、

カウンセリング窓口を利用することで気持ちが楽になったり、

新たな視点に気づけることはあるでしょう。

 

ただし「何かを相談したい」という動機がないと、

相談へ行こうとしないのです。

 

相談するほどでもない

仕事で悩んでいることがあっても、

カウンセリング窓口で相談するほどでないと考える人もいます。

 

友達や家族に不満や愚痴を吐き出して終わってしまうのです。

 

一時的なガス抜きはできますが、

悩みが根本的に解決しておらず、

再び悩みを抱く様になってしまいます。

 

ただしカウンセリング窓口よりも手軽なので、

周囲にモヤモヤを吐き出しがちになるのです。

 

あるいは周囲にモヤモヤを吐き出さずとも、

自分の中で溜め込んでしまうケースもあります。

 

カウンセリング窓口の存在を認知されていない

「カウンセリング窓口があるのを知らなかった」

こうした声も意外とあります。

 

普段から仕事をしていると、

カウンセリング窓口の存在に気づかなかったり、

目に留めていないケースもあるのです。

 

社内報やメール等で周知していたとしても、

思っている以上に社員に認知されておらず、

ギャップが生まれているかもしれません。

 

認知されていなければ、利用者も増えないのです。

 

利用されない現状をどう改善すればいいのか?

ここまで4つの原因を解説しましたが、

利用されていない現状は時間が解決してはくれません。

 

せっかく体制や仕組みを整えても、

利用者がいない・少ないままでは期待される効果も得られません。

 

とはいえ1日で現状が激変することもありません。

 

カウンセリング窓口が利用されていないと悩む現状を改善するには、大事な視点があります。

 

セルフケアの推進を念頭に置く

「まず社員が自分で自分のメンタルを整えられる様になること」

 

これが推進されれば、たとえカウンセリング窓口が十分利用されなくても社員のメンタル支援状況が改善されます。

 

セルフケアの力を身につけることで、

カウンセリング窓口を設置・普及せずとも現状は好転します。

 

まず社員へセルフケアの方法を伝えたり、

そのための機会を提供することを念頭に置く。

 

その上で補助的に、相談窓口を活用してもらえる様にする。

 

この意識を持つことができれば、

社内のメンタル支援が進みます。

 

実はセルフケアを念頭に置かず、

あるいは念頭に置いているのを忘れた状態で、

カウンセリング窓口を設置・普及しているケースは意外と多いです。

 

カウンセリング窓口を設置さえすれば良いと思っている組織もあるのです。

 

カウンセリング窓口が利用されてもされなくても、

社員のメンタル不調を未然に防ぎ、

生き生きと働ける状況を作れれば理想的です。

 

セルフケアを推進する方法

「どうやって社員にセルフケアの方法を推進すればいいのか?」

 

方法はさまざまですが、

社内だけで推進するのには限界があります。

 

先ほど紹介した原因の1つでもありますが、

どれだけセルフケアの重要性や方法を周知しても、

社員への認知が広がらないことがあるのです。

 

そこでオススメなのが、

外部講師を招いた研修・講演会の機会を作ること。

 

自由参加でも、必須参加でも、

外部からの講師を招くことで、

社員の注目度が上がり目に留まりやすくなるでしょう。

 

内部EAPと外部EAPは両方重要ですが、

セルフケアの推進においては外部EAPを効果的に活用するのがオススメです。

私自身もこれまでさまざまな企業で研修・講演会を実施してきました。

 

目的やテーマや実施形態などは柔軟に対応していますが、

セルフケアできる力を身につけることを重要視しています。

 

私が企業研修や講演会でお伝えしている内容は、

著書『ストレスフリー人間関係』や『声に出すだけでモヤモヤがスッキリする本』にまとめています。

 

・なぜ自分で自分のメンタルケアができる様になる必要があるのか?

・セルフケアの方法3ステップ

 

たとえばこうした内容をお伝えし、

その日のうちに1つでも実践できることを増やしています。

 

企業研修や講演会の実施については、

こちらのページでも詳細をまとめていますので、

合わせてチェックしてみてください。

 

また私が研修・講演会時に何を話しているのかを、

『人事担当者のためのメンタル支援ハンドブック』にまとめました。

 

無料でダウンロードできますので、

こちらも必要に応じて参照してください。

 

職場のカウンセリング窓口が利用されない状況は、

セルフケアを念頭に置くことで改善へと向かいます。

 

本日の内容が1つでも役立てば幸いです。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました!






メンタル支援ハンドブック無料ダウンロード

このコラムの執筆者

伊庭 和高

伊庭 和高(いば かずたか)

千葉県千葉市出身。
早稲田大学大学院卒。
教育理論や心理学を学ぶ中で100人にインタビューし、独自のメンタルトレーニング理論を確立。

卒業後は高校で世界史を教えるが、本当に伝えたいことはやはり心のケアであると気づき、2017年に株式会社マイルートプラスを起業し、8年で5,000人以上を指導。

2017年11月に株式会社マイルートプラスを設立。
役職や立場を問わず成果が出ることが評判を呼び、2020年4月に著書『ストレスフリー人間関係』を出版。
増刷しロングセラー中。
2023年10月に三笠書房・王様文庫より『声に出すだけでモヤモヤがすっきりする本〜たった5秒のメンタルケア〜』を出版。
『女性自身』(2023年9月19日号)にて、カラー8ページで特集されるなど、独自のメソッドに注目が集まっている。

「日本の元気は気持ちから!」をミッションにしている。
職場の人間関係や仕事の目標達成について、方法が体系立ててまとめられており、お客様の現状に合ったアプローチを取れることが強み。

また最近では企業研修を実施するなど、活動の幅を広げている。

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