自信過剰で仕事ができない部下がいる!心理背景と指導法
こんにちは、ビジネスメンタルトレーナーの伊庭和高です。
「自信はあるのに仕事ができない部下がいる」
「自信過剰ではないか…」
この様に思い悩む上司の方は多いです。
自信があるのは良いことですが、
能力が伴っていないと空回りしてしまいます。
安心して仕事を任せられませんし、
周囲に迷惑をかけてしまうこともあるでしょう。
今回は自信過剰で仕事ができない部下について、
独自の視点で心理背景と指導法を解説します。
なぜ自信過剰になるのか?
自信過剰で仕事ができない部下には、
3つの心理背景があります。
どれか1つに該当することもあれば、
複数に当てはまることもあります。
マウントを取っている
自信がある様に見せることで、
マウントを取っている部下がいます。
マウントを取ることで、
自分を強く見せようとしたり、
相手をコントロールしようとするのです。
自信過剰に振る舞うことで、
萎縮してしまう人もいるでしょう。
自分にとって有利な状況を作り出すために、
自信がある様に見せている部下もいるのです。
周囲と自分を比べている
「あの人に負けない様に…」
「自分の方が優れているはずだ…」
この様に周囲と自分を比べていると、
自信過剰に振る舞いがちになります。
優劣や勝ち負けを気にしている状態です。
自信過剰に振る舞うことで、
優位に立とうとしたり負けない様にしているのです。
無理なポジティブ思考
ポジティブ思考の大切さは、
本やネットで数多く語られています。
どんな時もポジティブでいようとして、
自信過剰な振る舞いをする人もいるのです。
ただし無理してポジティブに考えても、
次第に苦しくなります。
突然ネガティブな感情に襲われたり、
プレッシャーを感じ過ぎたりと、
どこかで反動がやってくるのです。
自信過剰で仕事ができないままだとどうなるか?
部下が自信過剰で仕事ができないままだと、
良いことは何もありません。
仕事でミスをしたり迷惑をかけ、
実害が出てしまうこともあるでしょう。
自信過剰な振る舞いが影響して、
同僚とギクシャクすることもあります。
また無理して自信がある様に振る舞うので、
本人が限界を迎えてしまうこともあるでしょう。
「これ以上は頑張れない」と悟り、
メンタルの不調で休職するリスクもあるのです。
仕事の悩みの根本原因は自信のなさ
私は相談に来られる方に対して、
仕事の悩みの根本原因は自信のなさだとお伝えしています。
自信過剰に振る舞ってしまうのも、
部下の自信のなさが原因なのです。
自信があれば無理して自信過剰に振る舞いません。
わからない点は素直に認めたり、
周囲と必要以上に比べたりもしません。
「強がり」という言葉がありますが、
自信がないから強がってしまい、
自信過剰に自分を見せてしまうのです。
部下を変えることはできない
とはいえ周囲がどれだけ頑張っても、
部下を変えることはできません。
これは友達や夫婦関係など人間関係すべてに言えますが、
相手を変えることはできないのです。
相手の行動がコントロールできない以上、
部下が思った通りの変化をしなければ、
イライラもやもやが増大するだけです。
ですが自分の行動は、
今この瞬間から自分次第で変えられます。
自分が変われば自分の行動が変わるので、
それを受けた部下の反応も変わります。
自信過剰で仕事ができない部下に悩む状況も、
自分が変わることに意識を集中した方が、
早く変化が生まれるのです。
自信過剰で仕事ができない部下への指導法
自信過剰で仕事ができない部下に対して、
今から意識していただきたい指導法が2つあります。
2つの方法を実践することで、
部下が現状を見つめながら、
改善に向けて行動へ移せる様になるでしょう。
具体的に何をやって欲しいかを伝える
「来週末までにこの資料を作成して欲しい」
「書類のダブルチェックをして欲しい」
「会議の議事録を作成して欲しい」
この様に自信過剰で仕事ができない部下に対しては、
やって欲しいことを具体的に伝えるのが大切です。
漠然とした指示をするのではなく、
具体的な指示をすることで、
部下の行動を明確に決めてあげるのです。
指示したことができたら褒め、
できなければ改善点を伝えればいいので、
「できた・できない」の基準が定まります。
単に自信過剰に振る舞わせるのではなく、
仕事の現状をはっきりと認識させられるのです。
できている点とできていない点を明確に伝える
その上で大事なポイントは、
部下の現状を明確にフィードバックすることです。
「これはできている」「これはできていない」と、
明確に伝えてあげてください。
現状を正確に把握しなければ、
部下は自信過剰な振る舞いをします。
できている点は自信を持てばいいですが、
できていない点を隠すのではなく直視させることで、
改善を促していく必要があるのです。
大事なのは習慣化です
ここまで2つの方法を紹介しましたが、
大事なのは習慣になるまで実践することです。
2つの方法を数回実践しただけでは、
根本的な変化につながりません。
毎日の様に意識して部下と接することで、
部下の変化を促すことができます。
私は仕事の悩みを解決するために、
無料メール講座を実施しています。
仕事の悩みの原因である自信のなさについても、
より詳しく解説していますので、
合わせて学んでみてください。
本日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
このコラムの執筆者
伊庭 和高(いば かずたか)
千葉県千葉市出身。
早稲田大学大学院卒。
教育理論や心理学を学ぶ中で100人にインタビューし、独自のメンタルトレーニング理論を確立。
卒業後は高校で世界史を教えるが、本当に伝えたいことはやはり心のケアであると気づき、2017年に株式会社マイルートプラスを起業し、8年で5,000人以上を指導。
2017年11月に株式会社マイルートプラスを設立。
役職や立場を問わず成果が出ることが評判を呼び、2020年4月に著書『ストレスフリー人間関係』を出版。
増刷しロングセラー中。
2023年10月に三笠書房・王様文庫より『声に出すだけでモヤモヤがすっきりする本〜たった5秒のメンタルケア〜』を出版。
『女性自身』(2023年9月19日号)にて、カラー8ページで特集されるなど、独自のメソッドに注目が集まっている。
「日本の元気は気持ちから!」をミッションにしている。
職場の人間関係や仕事の目標達成について、方法が体系立ててまとめられており、お客様の現状に合ったアプローチを取れることが強み。
また最近では企業研修を実施するなど、活動の幅を広げている。