部下が自信喪失した!原因と自信を持たせる対処法を解説
こんにちは、ビジネスメンタルトレーナーの伊庭和高です。
「部下が自信喪失してしまった」
「どう接すればいいのかわからない」
こうした声は上司の方から、
定期的に私の元へ寄せられます。
自信を失った部下を見るのはつらいですし、
周囲にも悪影響が出るでしょう。
仕事のパフォーマンスも下がりますし、
良いことは何もありません。
今回は部下が自信喪失した原因や心理背景を、
独自の視点からお伝えします。
その上で部下に自信を持たせる3つの方法を解説します。
なぜ部下が自信喪失したのか?
部下が自信喪失したのは、
4つの原因があります。
どれか1つに該当することもあれば、
複数に当てはまることもあります。
ショックな出来事が起きた
普段は元気な人や問題ない人でも、
ショックな出来事によって動揺し、
自信を失ってしまうことがあります。
仕事で大きなミスをしてしまったり、
人間関係のトラブルがあったり、
急に体調を崩してしまったりと、
人によって出来事は様々です。
ですがショックな出来事が影響し、
心の整理がつかなくなってしまうのです。
ガケから突然落とされたかの様に、
一気に自信を失ってしまうのです。
これまで優秀な部下であっても、
ショックな出来事を機に別人の様に変わってしまうことはあります。
上司に怒られた
上司に怒られたことで、
自信を失ってしまう部下は多いです。
特に若手社員になるほど、
怒られるのを過度に怖がっているケースがあります。
怒られない様に意識して振る舞ったり、
相手の反応を気にし続けることがあるのです。
そんな中で上司に怒られてしまうと、
自信を失ってしまうのです。
ちなみに怒られる対象は上司だけでなく、
クライアントに怒られた場合も自信を失うでしょう。
周りと自分を比較し続けている
「同期に比べて劣っているのでは…」
「周りは自分を評価してくれないのでは…」
この様に周りと自分を比較する部下は、
自信を失いやすいです。
周りと比べるほどネガティブ思考が強まり、
自信が持てなくなるのです。
周りとの比較に終わりはありません。
周りより優れていると思うことがあっても、
次の瞬間には別の誰かと比較を始めてしまうのです。
完璧主義
「まだ十分ではない…」
「もっと完璧にやらないと…」
この様に完璧主義の傾向があると、
自信を失いやすくなります。
完璧さを求めるのは否定しませんが、
完璧主義まで行くとやり過ぎです。
できていない点に意識が向いたり、
必要以上に自分を追い込んでしまいます。
どれだけ頑張っても、
自分が求める完璧な状態に達せず、
ネガティブ思考が増大するのです。
仕事の悩みの根本原因は自信のなさ
私は相談に来られる方に対して、
仕事の悩みの根本原因は自信のなさだとお伝えしています。
自信のなさに直面した時に、
様々な問題が発生するのです。
つまり部下が自信喪失した状態は危険なのです。
自信喪失したまま働き続けると、
さらに問題を起こしてしまうかもしれません。
同僚に迷惑をかけたり、
上手く意思疎通が取れなくなるかもしれません。
またメンタルの不調に陥り、
休職や退職につながる可能性もあるのです。
自信喪失した部下を放置しても、
良いことは何もありません。
上司として、できる限りの対策を取る必要があるのです。
部下に自信を持たせる対処法
部下に自信を持たせる方法は3つ。
理想は3つすべてを実践することですが、
まずは1つ意識して部下と接するだけでも効果を発揮します。
それでは、順番に解説していきます。
何に自信を持って良いか具体的に伝える
「仕事に対する意欲は素晴らしいよ」
「タイムマネジメントの意識は自信を持っていいよ」
「周りが見えているのは良いと思うよ」
この様に自信を持って良い対象を、
具体的に部下へ伝えてあげてください。
単に「仕事に自信を持って良いよ」では、
何に自信を持って良いのかわからないので、
「そんなこと言われても…」と部下は困惑してしまうでしょう。
すべてに自信を失う必要はないので、
自信を持って良い点を具体的に伝えることで、
部下の中でも新たな気づきが生まれるでしょう。
自分でも自覚のあった対象かもしれませんし、
まったく気づいていなかった対象かもしれません。
感謝の気持ちを伝える
普段から部下に感謝を伝えるのは、
意識していきましょう。
「いつもありがとう」でも良いですし、
具体的な言葉で感謝を伝えてもOKです。
感謝の気持ちを言われて、
嫌な気持ちになる人はいません。
また感謝の気持ちを伝えるほど、
自己肯定感も高まるという研究結果も出ています。
感謝を伝えることが、
部下の自信にも好影響を及ぼすのです。
「どうしたい?」と部下に問いかける
「あなたはどうしたいの?」
「どんな風に仕事に取り組みたい?」
この様に「どうしたい?」という問いかけを、
意識的に部下へ使ってみてください。
「どうしたい?」の主語は自分自身。
自分がしたいと思って決めたことを実行すれば、
自信にもつながりやすいのです。
語尾を「〜したい」の形で問いかけ、
部下の気持ちを引き出してみてください。
部下を変えるために必要な視点
ここまで紹介した3つの方法を実践することで、
部下に自信を持たせることができます。
とはいえ、必ず部下を変えることはできません。
部下の変化が起こりやすい方法を解説しましたが、
部下がどんな行動をするかは部下次第で、
自分ではコントロールできないのです。
「部下を変えてやる」という気持ちが強まると、
思い描いた結果が出ない時にイライラもやもやし、
自分が苦しくなってしまうのです。
部下が自信を持てずにいるのは、
あくまで部下の課題なのです。
大事なのは、部下の変化を促す意識を持つこと。
部下を変えることはできませんが、
部下の変化を促すことはできます。
そのためにも部下の心理背景を理解し、
3つの方法で自信が持てる様に促すことが大切です。
そして大事なのは習慣化であり、
3つの方法を数回実践しただけでは、
根本的な変化につながりません。
毎日の様に意識して部下と接することで、
部下の変化を促すことができます。
私は仕事の悩みを解決するために、
無料メール講座を実施しています。
仕事の悩みの原因である自信のなさについても、
より詳しく解説していますので、
概要欄から合わせて学んでみてください。
このコラムの執筆者
伊庭 和高(いば かずたか)
千葉県千葉市出身。
早稲田大学大学院卒。
教育理論や心理学を学ぶ中で100人にインタビューし、独自のメンタルトレーニング理論を確立。
卒業後は高校で世界史を教えるが、本当に伝えたいことはやはり心のケアであると気づき、2017年に株式会社マイルートプラスを起業し、8年で5,000人以上を指導。
2017年11月に株式会社マイルートプラスを設立。
役職や立場を問わず成果が出ることが評判を呼び、2020年4月に著書『ストレスフリー人間関係』を出版。
増刷しロングセラー中。
2023年10月に三笠書房・王様文庫より『声に出すだけでモヤモヤがすっきりする本〜たった5秒のメンタルケア〜』を出版。
『女性自身』(2023年9月19日号)にて、カラー8ページで特集されるなど、独自のメソッドに注目が集まっている。
「日本の元気は気持ちから!」をミッションにしている。
職場の人間関係や仕事の目標達成について、方法が体系立ててまとめられており、お客様の現状に合ったアプローチを取れることが強み。
また最近では企業研修を実施するなど、活動の幅を広げている。