上司が怖いから報告ができない!原因と心理背景を解説します
こんにちは、ビジネスメンタルトレーナーの伊庭和高です。
「上司のことが怖い…」
「報告できずに時間が過ぎてしまう…」
年齢や性別や業種を問わず、
こうした声はよく寄せられます。
特定の上司が怖いこともあれば、
「上司」というものが怖い人もいるでしょう。
いずれにせよ現状を放置しても、
ストレスが蓄積するだけですし、
最悪の場合は休職や退職にもつながり兼ねません。
今回は独自の視点から、
上司が怖いと感じる原因と解決策をお伝えします。
上司を怖がる心理背景
上司を怖がる人には、
2つの心理背景があります。
いずれか1つに当てはまることもあれば、
両方に該当することもあります。
上司にどう思われるかを気にしている
「変な風に思われたらどうしよう…」
「仕事ができないと思われているかも…」
「今は報告のタイミングが悪いのでは…」
この様に上司の様子を伺っている人ほど、
怖い気持ちが強まります。
自分の気持ちを脇に置き、
上司がどう思うかを優先して考えているのです。
これは仕事だけに限らず、
日常生活でも相手の反応を気にしがちな人もいます。
どれだけ相手の反応を気にしても、
相手が何を思っているかはわかりません。
いつまでも正解に辿り着けず、
恐怖心ばかり増えてしまうのです。
怒られるのが怖い
「怒られたらどうしよう…」
「否定されない様にしないと…」
「反論された時に意見が言えるのか…」
この様に怒られるのを怖がる人ほど、
上司の存在を怖がってしまいます。
上司と部下という関係性だからこそ、
「上司は怒る存在だ」と思い込みます。
過去に怒られた経験があったり、
怒りっぽい上司の場合は、
なおさら恐怖心を募らせてしまうのです。
その場をやり過ごしても何も変わらない
もちろん怒られるのを怖がり、
その場をやり過ごすことはできるでしょう。
自分の意見を飲み込んだり、
当たり障りない対応をすることもできます。
ですがその場を乗り切っても、
上司を怖れる気持ちは消えません。
常に不安や怖れを抱きながら働くので、
精神的にも疲れてしまうのです。
報告ができないままだとどうなるか?
過去の私も経験がありますが、
上司に報告できずにいる時間は精神的につらいです。
必要以上に気を使ってしまい、
心労が蓄積されるのです。
気づけば時間ばかりが過ぎ、
仕事の時間も伸びてしまったり、
他の仕事に手がつかなくなることもあります。
上司が怖くて報告できないままだと、
幸せな未来は待っていないのです。
上司を怖がる根本原因
私はお客様に対して、
すべての悩みの根本原因は自信のなさだと解説しています。
上司を怖がる根本原因も、
自分の自信のなさです。
もし自信を持って働けていれば、
上司を怖がり続けることはありません。
上司の反応を気にせず、
堂々と関われる様になるでしょう。
ですが自信のなさに直面しているので、
上司が怖い気持ちが増大し、
なかなか報告ができなくなってしまうのです。
悩みは形を変えて繰り返される
異動や転職をすれば、
人間関係もリセットされます。
一時的に気持ちは楽になりますが、
悩みは形を変えて繰り返されます。
新たな上司を怖がる様になったり、
怖い上司が登場するのです。
周りが変わっても自分が変わらないと、
同じ悩みに直面してしまうのです。
上司を怖がる状況を解決する2つの方法
ここからは具体的に、
上司を怖がる状況を解決する方法をお伝えします。
2つの方法を実践することで、
上司への怖れを手放して働ける様になります。
自分で自分の気持ちを声に出す
まず最初の方法が、
自分で自分の気持ちを声に出すこと。
上司を怖がっている時ほど、
自分の気持ちを声に出していません。
声に出さず、頭の中で考え続けてしまうのです。
私たち人間の脳は頭の中で考えるほど、
ネガティブ思考が増大してしまいます。
一説では1日に考える事柄の9割が、
ネガティブな内容だと言われています。
上司への怖れが増大するのも、
頭の中で考えている時です。
報告できずに時間が過ぎるのも、
頭の中で考え続けている時なのです。
どんな気持ちでも構いません。
声に出してはいけない言葉はありません。
心の声を実況中継するイメージで、
まずは自分で自分の気持ちを声に出してください。
声に出すことを意識すると、
上司への怖れは早く手放せます。
「どうしたいか?」と問いかける
自分の気持ちを声に出した後は、
「どうしたいか?」と問いかけます。
「どうしたいか?」の主語は自分自身。
上司が怖いと思う人ほど、
自分を主語に問いかけていません。
上司のことを先に考えてしまうのです。
「した方がいい」
「するべきだ」
「しなければならない」
たとえばこれらの言葉は、
上司を怖がる時に浮かびやすいです。
自分を主語にできておらず、
上司のことを先に考えている状態です。
「どうしたいか?」と問いかけるのは、
上司を怖がる自分を変えるために不可欠です。
お客様の声を紹介します
ここからは上司が怖い悩みを持つお客様が、
どの様に現状を好転したのかエピソードを紹介します。
東京都在住の望月さん(男性・仮名)は、
上司が怖い悩みの解決策を探す中で、
私のことを知りました。
===ここから===
「評価が下がったらどうしよう…」
「上司の機嫌を損ねない様にしないと…」
「怒られないためにどうするべきか…」
仕事中はどんな時も、
まず上司の顔色をうかがっていました。
意見を言うのをためらったり、
報連相のタイミングを見失ったりと、
気を使い過ぎてストレスを抱えていました。
「上司を怖がる根本原因は自信のなさ」
伊庭さんの言葉を聞き、
まさに私のことだと納得しました。
そもそも自信を持って仕事をしていれば、
必要以上に上司のことを気にしないですよね。
これまでの私は自信のなさから逃げて、
環境を変えて現状を好転しようとしていました。
異動希望を出して実際に異動できたり、
転職したこともありました。
ですが環境を変えても上司はいるわけで、
その度に上司を怖がり続けていました。
「根本的に現状を変えたい」と思い、
伊庭さんの理論を実践しようと決めました。
望月さんに生まれた変化
私は望月さんのお話を受けて、
先ほどお伝えした2つの方法と、
望月さん個別の課題をお伝えしました。
いざ実践し始めて数週間で、
望月さんは手応えを実感していました。
===ここから===
今までは上司の反応を気にして、
ネガティブ思考ばかりしていました。
声に出さず頭の中で考えていたので、
ますます上司が怖くなっていたのです。
上司が怖い気持ちも含め、
独り言をブツブツと声に出す様になり、
ネガティブ思考をこじらせることがなくなりました。
仕事中にすぐに冷静になれたり、
気持ちが楽になる場面が増えました。
そして「どうしたいか?」という問いかけは、
過去の私に決定的に欠けていました。
「どうすればいいのか?」
「上司はどう思うのか?」
上司のことばかり気にして、
自分を主語にしていなかったのです。
語尾を「〜したい」で問いかけるのを意識したら、
上司への接し方にも良い影響がありました。
上司を怖がり続けずに、
心を落ち着けて意見を伝えられたり、
上司の言葉に動揺しなくなりました。
今ではストレスを感じずに働きながら、
仕事でも着実に成果を出せる様になっています。
大事なのは習慣化です
ここまで望月さんのエピソードや2つの方法を紹介しました。
そして大事なのは習慣化です。
一度や二度やってみただけでは、
習慣として定着しないので、
元の自分に戻ってしまいます。
先ほどもお伝えした様に、
上司を怖がる根本原因は自信のなさ。
自信のなさと向き合い、
2つの方法を繰り返し実践することで、
現状は好転します。
「自信のなさとは何なのか?」
「どうすれば自信が持てる様になるのか?」
詳細は無料メール講座でも解説しているので、
合わせて学んでみてください。
本日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
このコラムの執筆者
伊庭 和高(いば かずたか)
千葉県千葉市出身。
早稲田大学大学院卒。
教育理論や心理学を学ぶ中で100人にインタビューし、独自のメンタルトレーニング理論を確立。
卒業後は高校で世界史を教えるが、本当に伝えたいことはやはり心のケアであると気づき、2017年に株式会社マイルートプラスを起業し、8年で5,000人以上を指導。
2017年11月に株式会社マイルートプラスを設立。
役職や立場を問わず成果が出ることが評判を呼び、2020年4月に著書『ストレスフリー人間関係』を出版。
増刷しロングセラー中。
2023年10月に三笠書房・王様文庫より『声に出すだけでモヤモヤがすっきりする本〜たった5秒のメンタルケア〜』を出版。
『女性自身』(2023年9月19日号)にて、カラー8ページで特集されるなど、独自のメソッドに注目が集まっている。
「日本の元気は気持ちから!」をミッションにしている。
職場の人間関係や仕事の目標達成について、方法が体系立ててまとめられており、お客様の現状に合ったアプローチを取れることが強み。
また最近では企業研修を実施するなど、活動の幅を広げている。