仕事で名指しのクレームで落ち込むのは卒業!辛い気持ちを手放す方法
こんにちは、ビジネスメンタルトレーナーの伊庭和高です。
今回は仕事の相談もよく寄せられる、
クレーム対応とメンタルケアについて取り上げます。
「名指しでクレームを受けてしまった…」
「お客様の言葉が心に刺さって辛い…」
「このまま仕事をするのが憂うつだ…」
クレームを受け落ち込むことはありますし、
翌日以降に引きずれば仕事に悪影響も及ぼします。
私はクレームで落ち込んだ気持ちを早く手放し、
クレームを受けても心の動揺を最小限にする方法を、
個別にお伝えしたり企業研修で伝えています。
最近はカスハラという言葉もありますが、
お客様対応で精神的に辛くなるケースは多いのです。
それにクレーム対応のマニュアルを学ぶことはあっても、
クレームで受けた心の傷を早く手放す方法は、
マニュアル化して教えてもらっていないことも多いのです。
今回は仕事のクレームで落ち込む原因と、
辛い気持ちを早く手放す方法を独自の視点でお伝えします。
仕事で名指しのクレームで落ち込む原因
名指しでクレームを受けて落ち込むのは、
3つの原因があります。
どれか1つに該当することもあれば、
複数に当てはまることもあります。
頭の中で考え続けている
実はクレームを引きずり落ち込んでいる人の多くは、
頭の中で落ち込み続けています。
私たち人間の脳は頭の中で考えるほど、
ネガティブ思考が強まる習性があります。
一説では頭の中で考えることの9割が、
ネガティブな内容とも言われています。
つまりクレームを受けたショックを頭の中で考えると、
ますますネガティブになり落ち込むのです。
「この仕事は向いてないのかな…」
「向いてる仕事はあるのかな…」
この様に飛躍してネガティブ思考をしてしまうのです。
自分を責める癖があるから
そもそも人間関係は自分と相手がいて成り立つので、
どちらかが100%悪いことはあり得ません。
クレームを言ってきた相手にも原因があるのです。
「物に当たる」という言葉がありますが、
物は何も悪くないのに当たられています。
仕事や私生活など普段のストレスのとばっちりが、
たまたま目の前にいた自分に飛んできた可能性は普通にあります。
それなのに自分を責める癖があると、
いつまでも自分に原因を求め続けてしまいます。
「自分が悪かったんだ…」
「もっと上手く対応できていれば…」
ネガティブな気持ちが強まり、
落ち込み続けてしまうのです。
失敗を怖がっているから
「またクレームを言われたらどうしよう…」
「次も上手くできなかったらどうしよう…」
この様に失敗を怖がっていると、
いつまでもクレームを引きずってしまいます。
失敗することを怖がる気持ちが、
いつまでも心から消えないのです。
これでは次の仕事に取り組む上でも、
失敗を怖がる気持ちを心の片隅に抱いてしまい、
緊張から失敗してしまうこともあります。
失敗を怖がり続けるほど、
仕事が辛くなってしまうのです。
クレームを引きずり続けるとどうなるか?
「寝れば回復する」という言葉がありますが、
私はあくまで体力面の疲れだけだと思います。
落ち込んだ精神的なショックは、
寝て忘れられるとは限りません。
次の日も落ち込んだ気持ちを引きずり、
仕事へ行くのが辛くなってしまうかもしれないのです。
また著書の中でも解説していますが、
大人になってから感じる疲れの8割が、
精神的な疲れです。
「気疲れ」という言葉もありますが、
気持ちの疲れやストレスを引きずるほど、
仕事中や私生活でも憂うつな気持ちになるのです。
最終的には仕事を休職や退職してしまったり、
心身の健康を崩してしまったりと、
良いことは何もありません。
クレームを受けて落ち込み続ける根本原因
私は相談へ来られるお客様に対して、
すべての悩みの根本原因は自信のなさだとお伝えしています。
クレームを受けて落ち込み続けるのは、
自信のなさが背景にあります。
自信があればクレームを受けて落ち込んでも、
すぐに気持ちを切り替えられるでしょう。
自分だけでなく相手の原因を冷静に振り返ったり、
今後に活かせるポイントを考えたりと、
最終的には前向きになれるのです。
一方で自信がないとクレームを引きずり、
自分を責めたり失敗を怖がってしまいます。
自信がないまま働いていると、
クレームを引きずり仕事に悪影響が及ぶのです。
仕事以外でもクレームを引きずっている?
今回の話は決して仕事だけに限らず、
プライベートでも当てはまるかもしれません。
クレームを言われることまではなくても、
怒られたりキツく言われたことを引きずったり、
やたらと落ち込みやすいかもしれません。
つまりクレームを言われて落ち込む悩みは、
仕事だけでなく人生すべてに影響を与えているかもしれないのです。
友達、恋愛、家族、仕事など、
環境や相手を変えて悩みは繰り返されるので、
時間が解決してくれるものではありません。
自信のなさと向き合いながら、
クレームを受けても落ち込み続けずに、
辛い気持ちを自分で手放せる力を身につける必要があるのです。
クレームを受けても気持ちを切り替える3ステップ
クレームを受けてもすぐ気持ちを切り替えるには、
次の3ステップに取り組む必要があります。
一度で効果を実感できない時は、
それだけクレームを引きずっているので、
繰り返し実践してみてください。
自分の気持ちを声に出す
最初のステップは自分の気持ちを声に出すことです。
先ほどもお伝えした様に、
頭の中で考えるほどクレームを引きずります。
頭の中で考えていることを、
ブツブツと声に出してください。
どんな言葉でも大丈夫ですし、
実況中継する感覚でOKです。
独り言をブツブツとつぶやくのが、
気持ちをすぐ切り替えるうえで大切です。
ここでのポイントは、まず自分で声に出すこと。
家族、友達、同僚など周りの人へ、
いきなり吐き出さない様にしてください。
ネガティブな気持ちを周りに吐き出すので、
相手は聞いていて次第に嫌な気分になるかもしれません。
「いい加減、自分で解決して欲しい」
「また同じ話を聞かされている」
この様に思われ関係が悪化したり、
険悪な雰囲気になることもあるのです。
まず自分で声に出すことを、意識してください。
自分と相手それぞれの原因を振り返る
自分の気持ちを声に出した後は、
自分と相手それぞれの原因を振り返りましょう。
先ほどもお伝えした様に、
人間関係は自分と相手がいて成り立つので、
どちらにも振り返る点があります。
「もし自分にも原因があるとしたら何だろう?」
「もし相手にも原因があるとしたら何だろう?」
推測でも構いませんので、
原因を声に出しながら考えてみてください。
自分と相手の両方の視点で振り返ることで、
どちから片方を責めてしまうことなく、
バランスの取れた形で振り返れます。
そして自分と相手の視点で振り返ることで、
現状を冷静に受け止められる様になるのです。
「どうしたい?」と自分を主語に問いかける
そして最後のステップは、
「どうしたい?」と問いかけることです。
「どうしたい?」の主語は自分自身。
自分を主語に問いかけるからこそ、
自分が望む行動を選択できる様になります。
クレームに落ち込んでいる時ほど、
自分を主語に問いかけていません。
自分以外の誰かのことを先に考えています。
自分軸と他人軸という言葉がありますが、
他人軸で仕事をしてしまうのです。
・した方が良い
・するべき
・しなければいけない
・して欲しい
・してあげる
たとえばこれらは自分を主語にできておらず、
他人軸で仕事をしている時に浮かぶ言葉です。
どれだけ相手のことを考えても、
相手の気持ちを完全に読み取るのは不可能なので、
いつまでも正解がわからず悩み続けてしまうのです。
また「どうしたい?」ではなく「どうすればいい」と考えがちなのも、
クレームを受けて落ち込む人の特徴です。
「私はどうすればいいの?」という様に、
答えを周りに求めてしまうので、
悩みが尽きないのです。
「どうしたい?」と語尾を「〜したい」で問いかけるのは、
辛い気持ちを手放すために不可欠です。
大事なのは習慣化です
ここまで解説した3ステップを実践すると、
クレームを受けてもショックをすぐ手放せる様になります。
冷静に目の前の出来事に対処しながら働ける様になるのです。
ただし大事なのは「習慣化」です。
一度や二度だけ実践しても、
根本的な変化につながりません。
何度も実践して習慣にするからこそ、
普段の振る舞いや働き方に現れるのです。
私は現在、仕事の悩みを解決するための、
無料メール講座を実施していますので、
合わせて学んでみてください。
また著書を通して仕事の悩みを解決する方法を解説しているので、
こちらも合わせて読んでみてください。
本日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
このコラムの執筆者
伊庭 和高(いば かずたか)
千葉県千葉市出身。
早稲田大学大学院卒。
教育理論や心理学を学ぶ中で100人にインタビューし、独自のメンタルトレーニング理論を確立。
卒業後は高校で世界史を教えるが、本当に伝えたいことはやはり心のケアであると気づき、2017年に株式会社マイルートプラスを起業し、8年で5,000人以上を指導。
2017年11月に株式会社マイルートプラスを設立。
役職や立場を問わず成果が出ることが評判を呼び、2020年4月に著書『ストレスフリー人間関係』を出版。
増刷しロングセラー中。
2023年10月に三笠書房・王様文庫より『声に出すだけでモヤモヤがすっきりする本〜たった5秒のメンタルケア〜』を出版。
『女性自身』(2023年9月19日号)にて、カラー8ページで特集されるなど、独自のメソッドに注目が集まっている。
「日本の元気は気持ちから!」をミッションにしている。
職場の人間関係や仕事の目標達成について、方法が体系立ててまとめられており、お客様の現状に合ったアプローチを取れることが強み。
また最近では企業研修を実施するなど、活動の幅を広げている。