【解決】休職を繰り返す人の4つの心理背景と本質的な改善策
こんにちは、ビジネスメンタルトレーナーの伊庭和高です。
年齢や性別や役職を問わず、
休職を繰り返してしまう人や、
休職を繰り返さないか不安な人からの相談は、
私の元に定期的に寄せられます。
一度休職をしてしまったからこそ、
懸念を抱く気持ちは理解できますし、
再び休職すれば精神的にも落ち込むでしょう。
今回は休職を繰り返さない様になるための、
本質的な改善法をお伝えします。
また休職を繰り返してしまう人の特徴や心理背景も解説します。
なぜ休職を繰り返してしまうのか?
休職を繰り返してしまうのは、
4つの心理背景があります。
どれか1つに該当することもあれば、
複数に当てはまることもあります。
具体的に見ていきましょう。
周りの評価や反応を気にしている
「評価が下がらない様に…」
「変な風に思われないかな…」
「今は報告のタイミングではないかも…」
「管理職なのに休職してしまった…」
この様に周りの評価や反応を気にしていると、
心身に疲れを感じやすくなります。
自分の気持ちを脇に置いて、
周りを優先して仕事をしてしまうのです。
常に気を張っている様なものなので、
ストレスを感じやすくなります。
自分軸と他人軸という言葉がありますが、
まさに他人軸で仕事をしてしまうのです。
それこそ休職したことを、
周りはどう思っているか気になってしまうのです。
結果的にメンタルの不調を感じ、
最終的には再び休職してしまいます。
人間関係のトラブルを抱えている
「私たち人間の悩みの原因は、人間関係によるものだ」
これは『嫌われる勇気』でも有名な、
心理学者アドラーが残した言葉です。
つまり仕事の悩みも人間関係が背景にあるのです。
・苦手な上司(部下)がいる
・クライアントからのクレームを引きずっている
・社長がワンマンだ
たとえばこの様に人間関係の悩みがあると、
仕事に行くのがつらくなってしまいます。
悩みを抱える人間関係において、
平常心が保てなくなることもあるのです。
それこそ苦手な人が職場にいれば、
いざ復職するにも怖くなりますよね。
できない点に目が向きがち
休職したことを引きずっていると、
復職後もネガティブ思考になります。
「またできなかった…」
「こんなことも上手くできないのか…」
できた点よりできない点に目が向きがちになるのです。
これでは一層苦しくなりますし、
再び心身が限界を迎え休職してしまいます。
自責思考が強い
何かがあると自分を責めるのを自責思考と言います。
自責思考は悪いものではないのですが、
休職を繰り返す人は自分を責めがちになるのです。
自分を責めれば責めるほど、
心が苦しくなるでしょう。
自分の原因ばかり考えて、
精神的に限界を迎えてしまうのです。
休職自体が悪いことではないが…
私は決して、休職が悪いものだとは思いません。
一定期間休むことで心身の健康が回復し、
意欲的に働ける様になることもあります。
ただし休職を繰り返してしまうと、
問題の本質が解決していないと言えます。
根本的な解決につながっていない
たとえるならば、マイナスとゼロの往復。
普段の仕事でストレスを抱え込み、
限界を迎えた時に休職するのです。
マイナスからゼロに戻ることはできても、
プラスへ進むことはありません。
休職に至った原因に向き合わないと、
いざ復職しても再びマイナスへ落ちてしまい、
限界を迎えると再び休職してしまうのです。
休職を繰り返す背景に自信のなさがある
私は相談に来られるお客様に対して、
仕事の悩みの根本原因は自信のなさだとお伝えしています。
休職を繰り返してしまう背景にも、
自分の自信のなさがあります。
もし自信を持って働けていれば、
仕事や人間関係でトラブルが発生しても、
自分の気持ちを大切にしながら冷静に対処できます。
一時的に気持ちが動揺しても、
自分で気持ちを整えることができるのです。
周りの評価や反応を気にしたり、
人間関係の悩みに直面したり、
自責思考を続けたり、
できない点に意識が向くのも、
自信のなさが背景にあります。
普段は自信を持って過ごしていても、
仕事になると自信がなくなる人もいますし、
急に自信が持てなくなる人もいます。
あるいは役職者になったり、
責任あるプロジェクトを任されると、
自信がなくなってしまう人もいます。
いずれにせよ自信のなさと向き合わずにいても、
現状が根本的に解決はしません。
根本原因に向き合い行動できていないと、
同じことを繰り返してしまうのです。
悩みは環境を変えて繰り返される
もちろん職場にも原因はありますが、
休職を繰り返す原因は自分自身にもあります。
「あの上司のせいで…」
「この部署が悪い…」
「別の会社へ転職すれば…」
異動や転職で環境を変えれば、
一時的にリフレッシュもできるでしょう。
ですが周りを変えても自分自身が変わらないと、
新たな環境でも同じ悩みに直面してしまうのです。
「転職しても仕事へ行くのが苦しくなった…」
「異動したのに休職してしまった…」
年齢や性別や職種を問わず、
こうした相談は毎日の様に寄せられます。
だからこそ自信のなさと向き合い、
現状を根本から変えていくことが大切です。
現状を好転する2つの方法
次に休職を繰り返さないための対策を解説します。
2つの本質的な方法を繰り返し実践することで、
今から現状を改善することができます。
自分で自分の気持ちを声に出す
まず最初に取り組む方法は、
自分で自分の気持ちを声に出すこと。
休職を繰り返してしまう人ほど、
自分の気持ちを声に出していません。
普段から声に出さず、頭の中で考えがちなのです。
私たち人間の脳は頭の中で考えるほど、
ネガティブ思考が強まる習性があります。
一説では1日に考えることの9割が、
ネガティブな事柄だと言われています。
つまり頭の中で考えるほど心が苦しくなるのです。
仕事について悩んでいる時は、
決まって頭の中で考えています。
周りの評価や反応を気にしたり、
人間関係の悩みに直面したり、
自責思考を続けたり、
できない点に意識が向くのも、
頭の中で考えている時に起こりがちです。
どんな気持ちでも大丈夫です。
ブツブツと実況中継をするイメージです。
まずは自分で自分の気持ちを声に出すことが、
現状を好転する第一歩です。
「どうしたい?」と問いかける
そして自分の気持ちを声に出した後は、
「どうしたい?」と問いかけます。
「どうしたい?」の主語は自分自身。
休職を繰り返す人ほど、
自分を主語に問いかけていません。
自分以外の誰かのことを考えています。
「した方がいい」
「するべきだ」
「しなければならない」
「して欲しい」
「してあげる」
たとえばこれらの言葉は、
自分以外の誰かのことを考えている時に浮かびます。
結果的に他人軸になってしまい、
ストレスが増大してしまうのです。
自分がしたいことではなく、
周りのことを先に考えてしまうので、
周りにどう思われるのかを考え続けてしまいます。
また「どうしたい?」ではなく、
「どうすればいい?」と考えがちなのも、
休職を繰り返す人の特徴です。
「私はどうすればいいの?」という様に、
答えを周りに求めてしまうので、
いつまでも結論を自分で出せずにいます。
「どうしたい?」と自分を主語に問いかけるのは、
現状を好転するために不可欠なのです。
大事なのは習慣化です
ここまで紹介した2つの方法を実践することで、
現状は確実に好転します。
仕事の悩みやストレスを手放していけますし、
休職を繰り返さずに働ける様にもなります。
ただし大事なのは「習慣化」。
一度や二度だけ実践しても、
根本的な変化につながりません。
何度も実践して習慣にするからこそ、
普段の振る舞いや働き方に現れるのです。
私は現在、仕事の悩みを解決するための、
無料メール講座を実施していますので、
合わせて学んでみてください。
また著書を通して仕事の悩みを解決する方法を解説しているので、
こちらも合わせて読んでみてください。
本日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
このコラムの執筆者
伊庭 和高(いば かずたか)
千葉県千葉市出身。
早稲田大学大学院卒。
教育理論や心理学を学ぶ中で100人にインタビューし、独自のメンタルトレーニング理論を確立。
卒業後は高校で世界史を教えるが、本当に伝えたいことはやはり心のケアであると気づき、2017年に株式会社マイルートプラスを起業し、8年で5,000人以上を指導。
2017年11月に株式会社マイルートプラスを設立。
役職や立場を問わず成果が出ることが評判を呼び、2020年4月に著書『ストレスフリー人間関係』を出版。
増刷しロングセラー中。
2023年10月に三笠書房・王様文庫より『声に出すだけでモヤモヤがすっきりする本〜たった5秒のメンタルケア〜』を出版。
『女性自身』(2023年9月19日号)にて、カラー8ページで特集されるなど、独自のメソッドに注目が集まっている。
「日本の元気は気持ちから!」をミッションにしている。
職場の人間関係や仕事の目標達成について、方法が体系立ててまとめられており、お客様の現状に合ったアプローチを取れることが強み。
また最近では企業研修を実施するなど、活動の幅を広げている。