部下に寄り添う方法を学んでも状況が変わらない理由とは?
こんにちは、ビジネスメンタルトレーナーの伊庭和高です。
部下に寄り添う姿勢を持つことは、
どんな役職の方でも大切です。
部下との信頼関係を構築すれば、
その分だけ仕事もスムーズに進みます。
コーチングやカウンセリングを学んだりと、
部下に寄り添う方法を学び実践する上司の方は多いです。
ところが学んだ内容を実践しても、
部下との関係が変わらないことは普通にあります。
それどころか寄り添おうとしているのに、
むしろ距離を取られてしまうこともあるのです。
今回は一般の見地とは異なる視点で、
部下に寄り添う方法について解説していきます。
部下に寄り添う方法を学んでも効果がない!
部下に寄り添おうとする姿勢は大事ですし、
そのための方法を学ぶのは素晴らしいです。
ですがどれだけ方法を学んでも、
一向に効果が出ないことはよくあります。
効果が出ない人には、
大きく3つの特徴があります。
どれか1つに当てはまることもあれば、
複数に該当することもあります。
うわべだけの寄り添いになっている
・傾聴
・コーチング
・承認
・カウンセリング
どれだけスキルを学んでも、
形だけになれば部下には響きません。
スキルを実践することにとらわれ、
気持ちがこもっていないケースは意外と多いのです。
「誘導しようとしているのでは?」
「本心では思っていないよね?」
部下にこの様に思われてしまえば、
寄り添うことはできません。
部下の顔色を伺っている
「嫌われたらどうしよう…」
「傷つけたらどうしよう…」
「反論されたらどうしよう…」
この様に部下の顔色を伺うほど、
寄り添うことはできません。
変に気を使ったり、
部下に合わせすぎたり、
自分の気持ちを抑えてしまうのです。
当たり障りない会話に終始して、
十分な効果が得られなくなってしまいます。
部下のダメな点ばかり考えてしまう
「仕事ができない」
「作業スピードが遅い」
「気が利かない」
「口下手だ」
この様に部下のダメな点ばかり考えると、
部下の心に寄り添うことはできません。
ダメ出ししているのが、
ふとした時に言動となって現れてしまうのです。
ダメな点が目に付く部下に寄り添おうとする上司は、
想像以上に多いです。
「ダメだから寄り添わないと」
この様に思うほど、
部下をネガティブな目で見てしまいます。
結果として部下も落ち込んだり、
反発されてしまうこともあるのです。
部下に寄り添えない上司の末路
部下に寄り添えないままだと、
上司はどうなってしまうのか?
大きく3つの結末が待っていますが、
どれも幸せな未来ではありません。
部下からの信用を失う
寄り添えないままでは、
部下の心は離れていきます。
逆に評価を下げてしまったり、
関係が悪化することもあるのです。
部下からの信用を失えば、
仕事も進めにくくなります。
寄り添うこともできず、
むしろ心が離れてしまう事態は、
どう考えても避けたいところです。
部下が離れていく
部下の心が離れるだけでなく、
実際に関わりがなくなることもあります。
休職、離職、異動など、
物理的に関係が離れることもあります。
私の著書『ストレスフリー人間関係』でも解説していますが、
仕事を辞める本音の理由の第一位は人間関係です。
建前上の理由はいくらでも出てきますが、
本心では人間関係に嫌気が差しているのです。
休職や離職や異動の原因は、
実は上司にあるかもしれません。
相手を変えて悩みは繰り返される
寄り添っても状況が変わらないのを、
部下のせいにし続ける上司もいます。
確かに部下にも原因はありますが、
部下だけに原因を求めるのは違います。
人間関係は自分と相手それぞれに、
振り返る点があるのです。
寄り添えなかった部下が離れても、
別の部下と似た様な問題を繰り返してしまいます。
「相手を変えて同じ問題が続いている」
もしこの様に思われたら、
上司である自分自身の原因を振り返る必要があります。
部下に寄り添えない根本原因
私はお客様に対して、すべての悩みの原因は自信のなさだとお伝えしています。
部下に寄り添う方法を学んでも状況が変わらないのは、
上司の自信のなさが原因です。
自信がないからこそ、
寄り添う方法を学び続けてしまいます。
知識や理論や資格に頼ろうとして、
本当の意味で自信を持って働けていないのです。
自信が持てずに実践しているからこそ、
部下の反応を気にしたり、
うわべだけの関わりになってしまうのです。
つまり自信の有無こそが、
部下に寄り添える様になるかどうかの決め手です。
相手を変えて悩みは繰り返される
自信が持てる様になることが、
現状を好転させる唯一の方法です。
「では一体どうすれば良いのか?」
部下に寄り添うためには、
上司が自己開示をすることが必要です。
部下の心に寄り添おうと思うなら、
まずは自分自身が心を開くことです。
本音をそのまま伝えることで、
部下も本音を話しやすい空気を作ることも大事です。
ダメな点ばかり考えるのではなく、
まずは自分から心を開くことです。
「どうしたいのか?」が重要
そして自己開示をするためには、
「どうしたいのか?」と問いかけることが重要です。
「どうしたいのか?」の主語は自分自身。
自分を主語に問いかけているからこそ、
自分の気持ちに素直に振る舞えます。
部下に寄り添えない人ほど、
自分を主語にしていません。
自分より先に、部下や周囲の目を気にしてしまうのです。
「した方がいい」
「しなければいけない」
「するべきだ」
「して欲しい」
たとえば上記の言葉は、
自分を主語にしていない時に浮かびやすいです。
相手のことを先に考えるほど、
結論が出ず、上手くもいかないのです。
また自信を持って働く上でも、
自分を主語にすることは必要なのです。
大事なのは「習慣化」です
ここまで紹介した方法を実践すれば、
現状を好転させることができます。
ですが大事なのは習慣化。
1日や2日実践しただけでは、
根本的な変化にはつながりません。
そもそも部下に寄り添えない現状は、
今までの仕事の日々で積み重ねられたもの。
あるいは仕事に関係なく、
子供時代から同じ課題を繰り返しているケースもあります。
自信のなさと向き合いながら、
方法を繰り返し実践することで、
現状が好転します。
三日坊主という言葉がありますが、
三日坊主では過去の自分に逆戻りしてしまいます。
私は自信のなさを克服し、
本当に望む成果を出し続けるための秘訣を、
無料メール講座で解説しています。
仕事の悩みを解決し成果を出したい場合は、
こちらも登録し学んでみてください。
本日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
このコラムの執筆者
伊庭 和高(いば かずたか)
千葉県千葉市出身。
早稲田大学大学院卒。
教育理論や心理学を学ぶ中で100人にインタビューし、独自のメンタルトレーニング理論を確立。
卒業後は高校で世界史を教えるが、本当に伝えたいことはやはり心のケアであると気づき、2017年に株式会社マイルートプラスを起業し、8年で5,000人以上を指導。
2017年11月に株式会社マイルートプラスを設立。
役職や立場を問わず成果が出ることが評判を呼び、2020年4月に著書『ストレスフリー人間関係』を出版。
増刷しロングセラー中。
2023年10月に三笠書房・王様文庫より『声に出すだけでモヤモヤがすっきりする本〜たった5秒のメンタルケア〜』を出版。
『女性自身』(2023年9月19日号)にて、カラー8ページで特集されるなど、独自のメソッドに注目が集まっている。
「日本の元気は気持ちから!」をミッションにしている。
職場の人間関係や仕事の目標達成について、方法が体系立ててまとめられており、お客様の現状に合ったアプローチを取れることが強み。
また最近では企業研修を実施するなど、活動の幅を広げている。